国内外のファッションブランドを運営するシフォン(SHIFFON)は8月25日、「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」(以下「オフ-ホワイト」)と日本国内におけるディストリビューションおよびライセンス契約を締結したと発表した。これに伴い、「オフ-ホワイト」の新ブランド「ラボ ケア・オブ オフ-ホワイト(L/AB c/o OFF-WHITE)」を日本国内で独占的に開発・販売する。2026年秋冬シーズンから正式にローンチし、シフォン公式オンラインサイトで先行販売した後、リテールパートナーへ展開を広げる。
今回の取り組みでは、シフォンが商品企画、デザイン、製造、流通までのノウハウを生かし、日本市場に合わせたローカライズ戦略を推進する。グローバルで開発されたコレクションの日本国内での流通を統括するほか、日本の消費者に向けた限定カプセルコレクションも開発する。
「ラボ ケア・オブ オフ-ホワイト」は、「オフ-ホワイト」の世界観の中にあるカルチャーのプラットフォームと位置付ける。実験的なアプローチやコミュニティーとのつながり、現代カルチャーの視点を融合し、日常の定番アイテムを新たな価値とともに再構築をテーマに、単に商品を販売するブランドではなく、カスタマイズ可能な日常着やコラボレーション、クリエイティブな交流を通じて、若い世代がカルチャーに「参加」できる場を目指す。
商品カテゴリーはメンズ、ウィメンズを中心に、アクティブウエアやフットウエア、バッグ、スモールレザーグッズ、スイムウエアまで幅広く展開する。日本における「オフ-ホワイト」本体の事業も、旗艦店やデジタルプラットフォーム、高級百貨店、セレクトショップ、ライフスタイルショップなどを含むリテール戦略を通じて、特定カテゴリーの存在感を強化する。さらに今回の契約では、「オフ-ホワイト」のランドセルも独占的に開発・販売する。職人技や機能性に加えて、ブランドらしい表現力を掛け合わせ、子ども世代から新たな顧客との接点をつくる考えだ。加えて、「10×10:オフ-ホワイト アイコンズ リイマジンド(10x10:OFF-WHITE ICONS REIMAGINED)」の商品も日本市場に導入する。これは「オフ-ホワイト」を象徴する10のアイコンを10人のクリエイターが再解釈するというプロジェクトで、今年の3月に発表された。
「オフ-ホワイト」は、2013年に故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が設立したブランド。建築を学び、音楽やアート、ストリートカルチャーにも深く通じたヴァージルは、既存のファッションの枠組みにとらわれず、ユースカルチャーを起点に、ストリートとハイファッション、アートや音楽を横断する独自のクリエイションを追求した。「Tシャツやスニーカーといったストリートウエアを、ラグジュアリーの文脈で捉え直す」という発想は、2010年代のファッションシーンに大きな影響を与え、ブランドを世界的な存在へと押し上げた。また、ヴァージルは「オフ-ホワイト」のみならず「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のメンズ・アーティスティック・ディレクターを務めるなど、ストリートとラグジュアリーの境界を越える潮流をけん引した。既存の価値観を再解釈し、ファッションを音楽、アート、建築、スポーツなど幅広いカルチャーと接続しデザイナーの役割そのものを拡張した。21年にヴァージルが逝去後は、英誌「デイズド(DAZED)」の元編集長でブランドのショースタイリングなどを手掛けたイブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)がアート&イメージディレクターに就任し、コレクション発表を継続。ただヴァージル亡き後の求心力低下は避けられず、24年9月にはLVMHが保有していたブランド商標をベイブランド管理会社ブルースター・アライアンス(BLUESTAR ALLIANCE)に売却した。