(右)鴨井里枝/編集部記者:約4年ぶりの展示会取材では、担当者も世代交代。変わらない丁寧な説明とブランド愛に触れて、懐かしさがこみ上げると同時に、特集へのやる気がぐっとみなぎりました ILLUSTRATION : UCA
毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2026年6月22日号からの抜粋です)
木村:半期に1度恒例のウィメンズリアルトレンド特集です。私が担当しているセレクトショップを中心とした大人マーケットではクラシックなスタイル提案が顕著でした。ジャケット&パンツのセットアップを推すショップやブランドが多かったですが、トラッドは秋冬の定番。うまい提案はどこかにフォーカスしました。
鮮やかな赤が新鮮
鴨井:どこが良かったですか?
木村:ロンハーマンで見た、赤やピンクをグレーや黒のセットアップの差し色として使ったスタイリングが刺さりました。マチュー・ブレイジーによる「シャネル(CHANEL)」も鮮やかな赤を使っていましたよね。“クラシック”をリアルに提案するときにどう新鮮さを出すか。2026-27年秋冬は差し色の使い方がポイントになりそうです。
鴨井:私が担当するアパレルブランドは、年4回展示会を行うところが多いので、秋の提案しか見られていないのですが、クラシック回帰のムードは似ていると思います。レース使いなどの肌見せ服といった“長い夏”対策もありつつ、多くのブランドでテーラード提案が上手な「シャネル(CHANEL)」や「セリーヌ(CELINE)」が参照されていました。デザイナーが変わって、新鮮味が感じられたのか、コレクションのルックからヒントを得たブランドが多かったと感じました。久々に展示会を取材しましたが、ランウエイの影響が復活していて、新しい風を感じました。
木村:少し前に「ミュウミュウ(MIU MIU)」旋風があって、トレンド発信源として注目が集まったからかもしれないですね。表紙は福島あいかさんにスタイリングをお願いしましたが、赤いニットを加えるだけで、クラシックなセットアップに新鮮味が加わりました。特にカーディガンは気温に対応しやすいですし、個人的にも注目しています。これまでパンツが主流だったけど、Iラインのスカートも今年らしいクラシックなスタイリング作りに合いそうです。あと、ウールのコートは意外と需要があるようです。「暖冬でアウターは売れない」と思いがちでしたが、追加生産かけた話をあちこちで聞きました。
鴨井:秋冬シーズン到来の高揚感と共に「何か買いたい」という気分に応えるためにも、明るい色をポイントで入れていくのは良さそうです。私たちが気になったトレンドだけでなく、福島さんの注目トレンドもまとめました。店頭での提案のヒントになればうれしいです。