空前の「推し活」ブームは、ブランドとアンバサダーの関係性にも影響を与えている。そこにはSNSのフォロワー数だけでは測れない、緻密な戦略とブランドとアンバサダーの「相性」、推しが抱えるファンダムの特性の読み解きが欠かせない。ラグジュアリーからビューティまで、最前線で指揮を執る3人のPR・マーケターが、仕掛け人とファンの両視点から本音を語り合う。(この記事は「WWDJAPAN」2026年5月18日号からの抜粋です)
「応援=購入。ファンは推しの成功を願うもの」
「鍵は、戦略的な視点と、ファンの熱量をどう融合させるか」
3人のPR・マーケター プロフィール
Aさん:ラグジュアリースキンケアブランド PR、推しはENHYPEN。
Bさん:ファッションブランドのPR・マーケター、推しはSEVENTEENのホシ(HOSHI)とスングァン(SEUNGKWAN)。
Cさん:ファッションPR会社代表、推しはSEVENTEENのTHE 8。
「PR案件」は買わない?
プロが“自腹”を切るものとは
WWD:担当されているブランドでは、どのような基準でインフルエンサーやセレブリティーを起用していますか?
Aさん:私が担当するラグジュアリーコスメブランドにはグローバルアンバサダーがいますが、ジャパンは関与していません。国内の施策でインフルエンサーを起用する際は、フォロワーのデモグラフィックを必ず精査します。単にビューティに興味があるだけでなく、ラグジュアリーなライフスタイルに共感する層をしっかり持っているかどうかがポイントです。
Bさん:ビューティは消費財なので、マイクロインフルエンサーからセレブリティーまで、幅広く起用します。メイクはトレンドの移り変わりが早く、価格帯も手頃。特にSKU(カラー展開)が多いリップなどのプロモーションでは、マイクロインフルエンサーの起用が中心です。最近では拡散されやすい短尺動画に強いビューティクリエイターへの注目度が増す一方でアンバサダークラスになると、店頭ビジュアルやサイネージに登場し「ブランドの顔」としての役割を担います。これはファッションよりもビューティで顕著な動きかもしれません。
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