
2025年は、街中で中国生まれのキャラクター「ラブブ」の人形をバッグに付ける人の姿が多く見られ、大阪・関西万博のマスコット「ミャクミャク」は社会現象とでも呼べるような人気を博した。「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」の店舗には訪日客の行列ができ、「リファ(REFA)」は革新的な美容品でヒットを連発した。疲労回復をうたうリカバリーウエアは、新語・流行語大賞にノミネートさせるほど話題になった。「WWDJAPAN」編集部が選んだ今年のヒット商品ベスト10を紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2025年12月22日&29日合併号からの抜粋です)
1位 ラブブ&ミャクミャク
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キャラクター市場が活況だった。中でも中国の玩具メーカー、ポップマート(POP MART)が販売する「ラブブ」が世界的に人気を集めた(こちらの記事参照)。認知拡大の契機となったのは、BLACKPINKのリサ(LISA)がSNSで紹介したこと。ブランドとのコラボレーションにも積極的で、セレブリティーやファッション感度の高い層を中心に支持を広げた。加えて、箱を開けるまで中身が分からないブラインドボックス戦略で購買体験をエンターテインメント化したことでコレクター心を刺激した。一方、日本国内で話題となったのが、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」だ。赤と青を基調とした可変性の高いデザインを背景に、アパレルからシューズ、雑貨まで幅広い商品群へと展開された。不安定な社会情勢を背景に温もりや手触りを求める消費者心理やバッグにチャームを重ね付けするスタイルトレンドとも呼応し、キャラクターは玩具の領域を超え、ファッションアクセサリーとしての存在感を強めている。
2位 オニツカタイガー
銀座や心斎橋の行列は今や街の名物になった。2025年1~9月期のグローバル売上高は前年同期比46%増の998億円。そのうち日本が同76.9%増の471億円。免税売上高の同108%増・287億円というすさまじい売れ行きに隠れがちだが、国内客の売上高も同40%増と大幅に伸びている。「ナイキ(NIKE)」「アディダス(ADIDAS)」といった欧米一辺倒だったファッションスニーカー市場で、プレミアムなブランドイメージを確立した稀有な例だ。
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