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リカバリーウエア市場をけん引するテンシャル、 “バクネ”軸に売上高約2.5倍

リカバリーウエアを手掛けるテンシャル(TENTIAL)の2025年8月期決算は、売上高が111億円、営業利益が11億円だった(決算期の変更による、2〜8月までの7カ月の変則決算)。24年9月〜25年8月の12カ月で換算した通期業績は、売上高が前年比149%増の193億円、営業利益が同248%増の22億円と大幅な増収増益を達成。10月15日の終値は4990円、時価総額は377億円となり、ライバルのyutori(時価総額160億円)に比べ2倍以上となっている。

第2四半期(25年5〜8月)は、消費者の健康意識の高まりや認知度の拡大を背景に、主力製品であるリカバリーウエア“バクネ”を中心に販売が想定を大きく上回った。5〜 6 月にかけて、父の日や母の日のギフト需要も想定以上に取り込めたことが寄与した。

売り上げ構成比では直営店と自社ECが90%以上を占有し、高い売上高総利益率を維持している。また新規顧客が増加する中で、リピート購入件数も伸長しており、安定的な収益基盤を構築。自社ECにおける購入の3割以上がギフト用となっており、口コミだけでなく製品そのものがバイラルに広がることで、認知がさらに高まり新規購入につながっている。

株主優待制度の導入と今期の目標

製品体験を通じて会社への理解を深めてもらうため、株主優待制度を導入した。1単元(100 株)以上を継続して6か月以上保有している株主を対象とし、保有期間と保有株式数に応じて、直営店舗と自社ECで使えるマイルを贈呈する。

同社は「不十分な睡眠時間やプレゼンティーズム(何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態)による生産性低下などの問題がある中、睡眠課題を中心とした心身の疲労を解決する当社製品の需要増加が期待される」とし、26年8月期は売上高280億円、営業利益30億円を目指す。「コンディショニング(最高のパフォーマンスを発揮できるよう、心身の状態を整えること)」というブランド哲学を軸に、さらなる製品ライン拡大による顧客基盤・収益基盤の拡充を狙う。

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