イタリア発のラグジュアリーブランド「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」はこのほど、国内最大級の路面店である銀座店をリニューアルした。21日に開催したオープニングセレモニーに合わせ、ブランド創業者兼会長のブルネロ・クチネリが9年ぶりに来日。また、長年にわたりブランドを愛用しているという俳優の渡辺謙と小雪がゲストとして来場しリボンカットに参加した。
店内について渡辺は「全体がぐっと洗練された印象だ。ビンテージアイテムも並び、ブルネロさんの多様な世界観を味わえるショップになったと思う」とコメント。小雪も「空間がいっそう開放的になり、アンティーク家具との融合も素敵。お客さまがほっと一息つけるような場所で、ブルネロさんのフィロソフィーが息づいていると感じた」と続けた。
2人は過去に、ブランドの本拠地であるイタリア中部ウンブリア州のソロメオ村も訪れている。中世の村をクチネリ自身が修復し、本社や工房、職業学校、劇場を構えるこの地は、クチネリの理念「人間中心の資本主義」を体現した象徴的な場所として知られる。小雪はここで、クチネリの家族と一緒に食事をした時間について触れ、「私⾃⾝も幼少期から、⺟が家族で⾷卓を囲むことを⼤事にしていた。それぞれ忙しくなっても、夜に席に座ると⾃然に会話が⽣まれたり、たわいもないことを話したりする。そういう⼈間の根源にある⼼の記憶を蘇らせてくれるような時間だった。ブルネロさんの⼈間主義的哲学が、この時代になって世界中・世代を超えて浸透してきたと感じている」と振り返った。渡辺は「丘の上にはブルネロさんが手掛けたシャトーがあり、本当にいい風が吹く。あの場所にいると、自然と美しい創造性が生まれるのだと実感した」と述べた。
クチネリは2人が出演する作品や日本文化の素晴らしさについて語ったのち、「天を仰ぐことこそ、人間らしい生き方。人生のバランスを取り戻し、より楽しむことが大切だ」と呼びかけた。