「ニューバランス(NEW BALANCE)」を運営するニューバランスジャパンは、東京のランニングカルチャーの育成・発信に一層力を入れ、ランニングブランドとしての存在感を強める。8月1日にスタートする都立明治公園が拠点のランニングコミュニティー「ランナーズパークトーキョー(Runner’s Park Tokyo)」(主催:Tokyo Legacy Parks)に協賛し、公園内でランニングシューズやウエアの無料レンタルを開始。7月12、13日には、同公園で行われるコミュニティーのオープニングイベントにも協賛する。東京で開催される9月の世界陸上やメジャーパートナーを務める10月の東京レガシーハーフマラソンに向け、製品とコミュニティーの両面でランニングシーンを盛り上げる。
「スポーツとクラフツマンシップを通じて、世界中のコミュニティーをエンパワメントするというのがわれわれのパーパスだ」と、鈴木健ニューバランスジャパン マーケティング部ディレクター。その言葉通り、2025年3月には代々木公園にランニングに特化した新店をオープンし、「これまでで既に40回のイベントを行い、のべ1200人のランナーが参加してきた。ビギナーランナー向けやヨガとランのミックスイベント、女性限定イベントなど、内容も多岐にわたる」と手応えを語る。
7月12、13日に明治公園で行われるイベントの名称は「ランユアウェイ パーク サポーテッド バイ ニューバランス(Run your way Park Supported by New Balance)」。同イベントで「ニューバランス」としては、ランニングインフルエンサーやアスリートなどのトークイベントのほか、契約アスリートで、先日の日本陸上競技選手権で女子1500メートル、5000メートル2冠となった田中希実選手の日頃のトレーニングメニューを体験できるプログラムを企画。イベント全体としては、2日間で800人のランナーの参加申し込みがあったという。
ブランドが22年から打ち出しているランニングカテゴリーのグローバルキャンペーン「Run your way. 見つけよう、あなたの道を」のビジュアルも、今年は世界陸上の行われる日本にフォーカスする。田中選手や、同じく「ニューバランス」が契約する順天堂大学陸上部の駅伝メンバー、ランニングインフルエンサーらのビジュアルをグローバルで展開。田中選手がナレーションを務めるテレビCMも放送予定だ。
「旅としてのランニングが好き」
製品として強化するのは、19年に初代モデルを発売した、反発性と軽量性を追求したランニングシューズ“フューエルセル レベル(FuelCell Rebel)”のシリーズ。7月1日に最新モデルの“フューエルセル レベル v5(FuelCell Rebel v5)”(1万6940円)を発売しており、10月にかけて毎月新色を投入する。エリートランナーにはジョグシューズとして、ファンランナーにはレースでも使える万能シューズとして打ち出す。「ランニングシューズとしては“フレッシュフォーム エックス テンエイティー(Fresh Foam X 1080)”シリーズが定評があるが、“フューエルセル レベル”も今年から来年にかけて定番に育てたい」(林錫峰ニューバランスジャパン パフォーマンスカテゴリーマーケティング アシスタントマネージャー)という。
“フューエルセル レベル v5”のお披露目イベントには、岐阜の御嶽山で合宿中という田中選手もオンラインで参加した。キャッチコピーの「Run your way. 見つけよう、あなたの道を」に絡めて、「今シーズンは(海外レースの経験を積むために)かなりいろんな国に行っているが、レース翌日にその国の風景の中をジョグするとすごく楽しい。私は走ることを通して、旅をしたり、見たことのないものを見たりすることが好きなんだと気づいた」とコメント。ほかに、順天堂大学駅伝部の石岡大侑キャプテンも登壇した。