PROFILE: 久保田伸一/ニューバランス ジャパン社長

米ニューバランス(NEW BALANCE)の成長が著しい。非上場企業ながら、1月に行われた全米小売業協会の年次総会に登壇したジョー・プレストン社長兼CEOは、2024年12月期の売上高が「78億ドル(約1兆1388億円)に達し、4年連続で成長率20%以上を記録した」と公表。コロナ禍以降、ナイキなど一部を除いて成長著しいスポーツ市場の中でも、20%超えはなかなかない数字だ。過去10年間で、売上規模は2倍以上に成長したことになる。直近では、大谷翔平選手のシグネチャーコレクション発売でも話題を振りまいたニューバランス ジャパンの久保田伸一社長に話を聞いた。
WWD:本国のジョー・プレストン社長は、今後数年以内にグローバルで売上高100億ドル(約1兆4600億円)達成を目標に掲げている。日本市場でのビジネスは、近年どのように推移しているか。
久保田伸一ニューバランス ジャパン社長(以下、久保田):為替調整後の日本市場売り上げは、グローバル平均に近いペースで伸びている。成長要因は1つではない。さまざまな取り組みを行ってきたことが実を結びつつある結果だ。もちろん、ライフスタイル分野はかなり堅調に伸びているし、ランニングといったスポーツカテゴリー、そしてアイテム別ではアパレルが大きな伸びを見せている。
WWD:ブランドとしてはシューズのイメージが圧倒的に強いが。
久保田:ご存知のように、シューズ売り上げはブランドとして他アイテムにかなり先行している。しかしその分、アパレルはパフォーマンス、トレーニング、ライフスタイル全てでかなり伸び代がある。それをしっかり獲得していくためにかなり挑戦的な目標設定をし、目標に少しずつ近づいている。
WWD:シューズブランドのイメージから脱皮し、数年の後には、競合大手のような総合スポーツブランドになっているという想定か。
久保田:そういうことだ。
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