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2020年春夏ロンドンコレ2日目のハイライト 「トーガ」や新生「ポーツ1961」など

 ロンドンコレ2日目の9月14日は、一般公開の“パブリックショー”が公式スケジュール内で開催され、多くの一般客もファッション・ウイークを楽しんだ。20ブランドから厳選3ブランドをレポートする。

ポーツ1961(PORTS 1961)

DESIGNER/カール・テンプラー

 クリエイティブなプロ集団による新生「ポーツ1961」のデビューコレクションが、美術館のテート・モダンでベールを脱いだ。「サカイ(SACAI)」のショースタイリストとしても知られるカール・テンプラー(Karl Templer)をアーティスティック・ディレクターに起用し、「ディオール(DIOR)」から「ザラ(ZARA)」までをクライアントに持つアートディレクターのファビアン・バロン(Fabien Baron)らから知恵を集めて新たなブランド像を発信する。今季はブランドの創業者である日系カナダ人実業家、ルーク・タナベが日本産シルクを輸入して世界へ広め、国際的な背景を持って60年代の女性たちに洋服を提案していったルーツをもとに、文化の融合をコラージュで表現した。60年代風の色鮮やかなプリントを左右対称に掛け合わせや、シルクを部分使いしたドレスをはじめとするクレイジーパターンと異素材ミックスがポイントだ。アクセサリー提案が豊作で、アニマル柄をコラージュしたストラップサンダルをはじめ、ミニショルダーバッグ、大振りのピアスやネックレスなどが登場した。これらのアクセサリーや、フィッシュネットのセカンドスキントップスなどの装飾性の高いアイテムは、スタイリストのテンプラーならではのアイデアだ。前任のナターシャ・チャガール(Natasa Cagalj)による“大人の女性のためのひねりのきいたクリーンな日常着”から、色柄を強調した大胆なデザインにシフトチェンジしたことで顧客はがらっと入れ替わる予感。

トーガ(TOGA)

DESIGNER/古田泰子

 今季の「トーガ」は、本質的に必要がないものに美しさを見出した。ビニール素材のコサージュを合わせたテーラードジャケット、大きなスリットから花柄の裏地が見えるスラックスなど、存在しなくてもいいが、あれば一味変わるデザインの可能性を模索。スーツ地のショートパンツや、ヘソ出しのクロップドトップス、大きな穴が無数にあいたニットなど、リアルとチャレンジングなアイテムのバランスも絶妙だ。

モリー ゴダード
(MOLLY GODDARD)

DESIGNER/モリー・ゴダード

 ブランドの代名詞であるチュールドレスを核に、新たな素材やアイテムへの挑戦も著しい。今季はデニムのドレスやスカート、グログランテープを装飾したコートなどを始め、スタッズを付けたレザーのハンドバッグやショルダーバッグなど、アクセサリーのバリエーションを広げた。いずれもブランドの世界観を日常的にまとうことができるアイテムで、”大人ガーリー”層の心を掴みそうだ。その一方で原点のチュールドレスは今までよりも一層巨大化して登場した。