ファッション

作品を模倣されたと主張する若手アーティストに「トム ブラウン」が反論

 「トム ブラウン(THOM BROWNE)」が自分の作品を模倣してシャツの柄に使用したと抗議したアーティスト、アシュトン・アッツ(Ashton Attzs)に対して、正式に反論した。

 アシュトン・アッツは、英ロンドンの夕刊紙「イブニング スタンダード(EVENING STANDARD)」が選ぶ「イブニング スタンダード アート プライズ2018」を受賞したセント・マーチン美術大学に通う20歳の学生だ。受賞作品「Don’t Stay in Ya Lane」を「トム ブラウン」が模倣したと主張する。「これは私の作品を露骨にコピーしている。この事態にとても傷つき憤慨している。高名なメゾンなら、若くて奇妙な黒人アーティストの作品をコピーするのではなく、オリジナリティーを出せないものか」とインスタグラムに投稿した(現在は削除されている)。

 これに対して「トム ブラウン」のスポークスマンは、泳いでいる人々のプリントは、18年1~3月に19年メンズ・プレ・スプリング・コレクションの一環として制作したもので、「トム ブラウン」17年春夏コレクションから着想を得たものだと説明した。「論点になっているプリントは、プールのレーンが描かれていない。また、水着は17年春夏のウィメンズコレクションから、水泳帽も同年春夏のメンズコレクションがインスピレーション源で、こうした流用は『トム ブラウン』がたびたび使用する手法だ。また、背景の青い色がアッツの作品と類似しているのは偶然だ。この色は塩素入りの青い水から着想を得ている。類似しているという主張は理解できるが、完全な偶然にすぎない。トム・ブラウン本人と彼のチームは、今週(5月13日の週)に入るまでアッツの作品を見たことがなかった。デザインに対するこだわりはトムの制作における基礎をなす要素だ」。

 受賞作品「Don’t Stay in Ya Lane」は、社会的な壁を乗り越えていく全てのLGBTQ+や有色人種、インターセクショナリティーにエールを送る目的で描いたという。1000以上の作品から選ばれ、1万ポンド(約142万円)の賞金が与えられた。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。