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LVMHが「ジャン・パトゥ」を買収 ギョーム・アンリをデザイナーに任命しブランド復興を図る

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は、1920~30年代に先進的なファッションで名をはせた「ジャン・パトゥ(JEAN PATOU)」の再建に着手する。シドニー・トレダノ(Sidney Toledano)LVMHファッショングループ(LVMH FASHION GROUP)会長兼最高経営責任者(CEO)が指揮を執り、ギョーム・アンリ(Guilaume Henry)を「ジャン・パトゥ」のデザイナーに起用した。アンリは3月まで「ニナ リッチ(NINA RICCI)」でクリエイティブ・ディレクターを務めていた。アンリによる新生「ジャン・パトゥ」は、2019年後半にウエアとアクセサリーを発売する予定だ。特定の顧客層向けのニッチブランドになると言われており、ブティックを1軒、おそらくパリに開店し、ECと卸を行うようだ。

 1929年に「ジャン・パトゥ」が発表した香水「ジョイ(JOY)」は、バラやジャスミンなど天然の花のエキスをふんだんに使用しており、世界でも最も製造費のかかる香水の1つと言われている。LVMHは、傘下のブランド「ディオール(DIOR)」の香水に「ジョイ」の名称を使用できるように「ジャン・パトゥ」の親会社であるデザイナー パルファン(DESIGNER PARFUMS)と契約をしていた。一方で、デザイナー パルファンから「ジャン・パトゥ」の再建について打診を受け、今年になってから密かに過半数株式を取得していた。

 「ジャン・パトゥ」の創業者ジャン・パトゥ(Jean Patou)は1887年に生まれ、1920~30年代のファッションの先駆者として活躍した。日常着にできるスポーツウエアなどを発表し、テニススカートやニット・スイムウエア、メンズのネクタイなどでも知られる。36年のパトゥの死後、ブランドはパトゥの義弟であるレイモンド・バルバス(Raymond Barbas)が引き継ぎ、マルク・ボアン(Marc Bohan)、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)らのデザイナーを迎えてブランドを存続させた。2001年にプロクター・アンド・ギャンブル(PROCTER & GAMBLE)の傘下に入ったが、11年にデザイナー パルファンに買収された。