ファッション

14人の「ナイキ」女性デザインチームが新作シューズコレクションを語る

 「ナイキ(NIKE)」は2月15日、“エア フォース 1(AIR FORCE 1以下、AF1)”と“エア ジョーダン 1(AIR JORDAN 1以下、AJ1)”をベースにしたプロジェクト「ザ ワン リイマジンド(THE 1 REIMAGINED)」のコレクション10足を発売する。同ブランドのサイト「ナイキ プラス スニーカーズ(NIKE+ SNKRS)」と一部の「ナイキ」販売店で取り扱う予定だ。

 同社の14人の女性デザイナーがチームを組み、アイデア出しに1週間、作業に4日間のわずか2週間未満の期間でデザインを完成させた。日本人カラーデザイナーのチヨ・タカハシ(Chiyo Takahashi)も参加した。コレクションは、エクスプローラー(冒険家)、ラバー(恋人)、セイジ(賢者)、レベル(反逆者)、ジェスター(道化師)という5つの異なる人格を表現したもの。「WWDジャパン」はコレクションの発売を目前にしたタイミングで、リーダーのジョージーナ・ジェームズ(Georgina James)をはじめとする同プロジェクトのデザイナーチームに話を聞いた。

WWD:今回のコレクションは、ナイキウィメンという部門によるプロジェクトだが、同部門の位置付けは?

デザイナーチーム:女性に向けたビジネスは、当社が特に力を入れ、リソースも注いでいる分野の一つです。そこで、女性向けのランニング、スポーツウエアとトレーニングのプロダクト製作にフォーカスする専任のチームを持つ同部門を設けています。

WWD:14人のデザイナーチームが結成された理由は?

デザイナーチーム:同プロジェクトに関わったデザイナーは全員、色から素材にいたるユニークなスキル、多様な経験や興味分野を持っています。アンディー・ケイン(Andy Caine)=フットウェアディレクターは、その14人の多様性がミックスすることで、マジックが生まれると考えました。

WWD:14人のデザイナーのチーム構成は?

デザイナーチーム:チームは“AF1”担当7人と“AJ1”担当5人の2つのグループに分かれて作業しました。

WWD:大所帯でのクリエイションで対立はなかったか?

デザイナーチーム:大勢のデザイナーが協力するので、基本的なルールを決めておくことが大切だと思いました。例えば、自分のエゴは持ち込まない、お互いに敬意を持つ、楽しむ、などです。

WWD:男性ファンが多いイメージのある“AF1”と“AJ1”をコレクションのベースに選んだ理由は?

デザイナーチーム:同プロジェクトは、女性のためにスニーカーを新しく考え直すという発想から始まりました。そして、確固としたスタイルを持つこの2足なら、デザイナーチームがこれを元に手を加えても、プロダクトのDNAを失うことなくユニークな形を作ることができるからです。

WWD:カラーリングをホワイトやベージュに限定した理由は?

デザイナーチーム:新しいシルエットやユニークなディテールなど形をしっかり見せるべきだと気付いたからです。色と素材は補完的な要素であり、シューズを履きやすいものにするべきだと思いました。そこで、色の配置の方法やディテールでアクセントを付けることにしました。

WWD:コレクションの5つのテーマには、どのような思いが込められている?

デザイナーチーム:コレクションの大きな目的の一つは、女性のあらゆる側面に似合うシューズを提供するということでした。女性の多様なパーソナリティーに対応するため、5つのテーマに至りました。ジェスター(道化師)は一風変わっていてユーモアがある女性像です。だから、少しロゴの使い方も気まぐれで、シューズから落ちてしまっているようなデザインにしました。ラバー(恋人)は、ソフトで繊細。レベル(反逆者)はひねくれているということで、“AJ1”をひねくれさせて、“AF1”のコルセットレーシングを前後逆に使っています。セイジ(賢者)は禅を感じさせる、ミニマルで余計なものをそぎ落としたデザインです。

WWD:US12までのサイズだが、男性の着用も想定されている?

デザイナーチーム:男性にも着用してもらいたいです。現在、シューズはウィメンズのUS12までの展開ですが、今後、一部のモデルのサイズ幅を広げる計画があります。

WWD:企画段階から完成までどのようなスケジュール進行だった?

デザイナーチーム:コンセプト開発から発売まではおよそ10カ月間かかりました。当社のプロジェクトとしては最も動きの速いものの一つとなりました。さらにデザインの段階に関しては、これまでには考えられない2週間という短い期間で完了しました。

WWD:今後、ナイキウィメンではどのようなプロダクトを目指す?

デザイナーチーム:消費者はこれまで以上に新しさや選択肢を求めています。ナイキウィメンという独立した部門を設けることにより、これまで以上にその需要に応える統合的な製品コレクションをより早く市場に届けることができるようになっています。さらに、デザインを強化し、高いレベルの製品を女性に向けて送り出すことで、私たちが女性の消費者に向き合う方法も変えていくことができると思います。

最新号紹介

WWD JAPAN

注目高まる新50〜60代市場 “主役世代”の消費はこうつかめ!

「WWDJAPAN」5月10日号は、「注目の新50〜60代市場」特集です。日本女性の過半数が50歳以上となった今、50〜60代は消費の“主役”として存在感を増しています。子育て期などを経て、再び人生を“主役”として謳歌する世代でもあります。そんな50〜60代を「WWDJAPAN」は“主役世代”と命名し、このマーケットに刺さるビジネスを取材しました。3人の“主役世代”女性による座談会のほか、シニアに…

詳細/購入はこちら