
ラグジュアリーの停滞を受け、2025年はカンフル剤として新しいデザイナーを起用するブランドが続出。「“椅子取りゲーム”は26年には落ち着くのか?」と思われたが、いまだ収束・終息には至っていない。デザイナーの就任・退任に関するニュースは、日常茶飯事だ。トップブランドを擁する各社の現状と、傘下にあるブランドの中でデザイナー交代などの動きが活発なブランドをまとめた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年4月6日号からの抜粋です)
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン
(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)
昨年7月には「セリーヌ(CELINE)」、9〜10月には「ディオール(DIOR)」(ウィメンズ)と「ロエベ(LOEWE)」が新デザイナーのデビューを終え、2月には「フェンディ(FENDI)」も新たな1ページを刻んだ。LVMH傘下の主要ブランドは一連の改革を一段落させた印象だが、傘下の小規模な「パトゥ(PATOU)」、系列の投資会社が過半数以上の株式を保有する「エトロ(ETRO)」はデザイナーが退任したばかりだ。
「ロエベ(LOEWE)」

(左)ジャック・マッコロー(Jack McCollough)
(右)ラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)
「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」でアメリカのファッション業界の期待を一手に集めたデザイナーデュオは、26年春夏シーズンに満を持してファースト・コレクションを発表。アメリカン・カジュアルにプライドを持ち、フーディやアノラックなどの気取らないスタイルを「ロエベ」らしいクラフツマンシップで表現することで前任ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)時代とは異なる立ち位置を築き始めている。
「セリーヌ(CELINE)」

マイケル・ライダー(Michael Rider)
「セリーヌ」時代のフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)門下生は、彼女のエフォートレスなスタイルと、前任エディ・スリマン(Hedi Slimane)が築いたコンパクトシルエットを基調としたブルジョワ的世界観の融合を託された。「テンション&リリース」というシルエットおよび考え方で、託された難題を達成しつつ、スカーフや30万円台のバッグなどのエントリーアイテムを強化中。
「ディオール(DIOR)」

ジョナサン・アンダーソン
オートクチュールと、メンズ&ウィメンズのプレタポルテを一手に引き受けるという前代未聞のハードワークに取り組んでいる。アートに着想を得るシルエットや若々しさにもつながるカジュアルな素材とミニ丈でフレッシュなムードを発進。「シャネル(CHANEL)」と並ぶトップ2の一翼を担っている。クチュールとプレタ、メンズとウィメンズでアイデアを共有したり、ドレスアップ&カジュアルダウンさせたりすることでビジョンを統一。
「ジバンシィ(GIVENCHY)」

サラ・バートン(Sarah Burton)
サヴィル・ローの経験を持つ女性デザイナーの手により、スーツからドレスまでが格段にレベルアップ。「マックイーン(McQUEEN)」時代は成し得なかったバッグ&シューズのヒットも達成できそうだ。念願のオートクチュールの復活も秒読み段階か?
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