MTGが展開する炭酸スキンケアブランド「メグリー(MEGLY)」は、むくみケアをかなえる炭酸ミスト化粧水“シュット”(60mL、3300円/デバイス付初回キットは3万円)を発売する。オンラインストアにて先行販売を開始しており、12月10日からMTG公式オンラインショップ、アマゾン、楽天、全国の美容サロンなどで随時取り扱いをスタートする。新製品の発売を機に、新コンセプト「毎日10秒、炭酸で土台整う」を掲げた「土台スキンケアブランド」としてリブランディングも実施する。
️“土台スキンケアブランド”として再出発
MTGは代表ブランド「リファ(REFA)」の誕生以前、ビューティブランド「プロージョン(PLOSION)」を運用しており、その中で炭酸美容の研究を進めてきた。しかし、「リファ」はブランドの成長とともにヘアケアカテゴリーに集中する方針に転換。「プロージョン」で培ってきた炭酸美容の知見を活かす形で、「めぐり」をコンセプトに掲げた炭酸スキンケアブランド「メグリー」を2021年12月に立ち上げた。
積極的な広告投資などは実施していないものの、誕生以来、売上高の年平均成長率50%という高い成長を継続。2回目購入率は91%、1年後も継続使用する比率は50%と、固定客を形成しづらいとされるスキンケア市場において突出した継続率を記録している。
一方で、ブランドが育つにつれ、当初の想定ターゲットと実際の購買層との乖離も見えてきた。30代前後をメインターゲットに設計していたが、実際には40代前後の女性とそのパートナーが中心顧客層であることが判明した。既存顧客に合わせた価値設計のアップデートが必要と考え、約30人を対象に個別インタビューを実施。その結果、「調子の良い肌を維持したい」「崩れてもすぐに取り戻したい」という共通したニーズが見えてきた。
実際の顧客の使用実態に寄り添うべく、新たにブランドメッセージを「毎日10秒、炭酸で土台整う」と定義。「土台スキンケアブランド」として再出発を決めた。
スキンケア市場になかった
「むくみケア」を打ち出し
新製品の化粧水“シュット”は、日々のむくみをエイジングの始まりとして捉え、「今日のむくみケア」と「未来のエイジングケア」を両軸でかなえる。従来品と同様、微細な炭酸ミストを放出するデバイスと組み合わせて使用するアイテムだ。
「これまでのスキンケア市場の提案は、表皮や真皮への成分軸でのアプローチが中心だった。一方で、リンパの流れの衰えやむくみの蓄積を毎日のスキンケアでどうリセットするかという発想はほとんどなかった」(山崎友也・メグリーブランドマネジャー)。そこで「メグリー」は真皮層に張り巡らされた毛細リンパ管に着目し、製品開発を進めた。
リンパ管は一般的に水分を回収する仕組みとして認知されているが、品岡玲・岡山大学医歯薬学域教授によると、タンパク質や脂質、炎症物質なども回収しているという。こうしたむくみに対し、“シュット”は入り口(血流)、出口(リンパ)、蓄積物(脂質)の分解という3段階のアプローチで設計した。
「入り口」と捉える血流に対しては、デバイスで高濃度炭酸ミストを吹きかけることで真皮の毛細血管を刺激し、血流を高める。細胞周囲に滞留した老廃物が動き出しやすい状態をつくる狙いだ。「出口」と捉えるリンパ管には、化粧水に配合したパッションフルーツエキスがアプローチし、リンパ管の“流す力”をサポートする。さらに、海藻由来の加水分解酵素エキスを用いて脂質にアプローチ。脂肪分解酵素の働きを刺激し、中性脂肪の分解を促進するとともに、脂肪を取り囲んで酵素の働きを妨げているタンパク質を減少させることで、分解しやすい環境を整える。
リブランディングは、コンセプトやブランドビジュアルの刷新から着手し、今後は製品のリニューアルへと広げる。“シュット”の投入により、メグリーの化粧水は6種となるが、来春にはビタミンC配合の化粧水“グロウ”のリニューアルを予定。その後は“ナンバーゼロ”など既存ラインも順次リニューアルしていく。
化粧水の刷新に加え、新カテゴリーアイテムの開発も進行。「“シュット”は、むくみケアにとどまらず、新しいエイジングケアの可能性を提案するアイテム。これを起点に、炭酸×土台スキンケアという視点で生活者に寄り添う新提案を模索していきたい」(山崎友也・メグリーブランドマネジャー)と展望を述べた。