日本発ドクターズブランド「ドクターシーラボ(DR.CI:LABO)」は、2月の大規模なブランド刷新を経て、売上高・顧客基盤共に再成長軌道へと転じている。パッケージの刷新や販売チャネル拡大により新客獲得が増加。処方を強化して発売した“VC100エッセンスローションEX”(28〜285mL、1089〜8965円)は、ローション市場における売り上げシェアがリニューアル前比で約2倍(国内ドラッグストア・GMS市場、2025年2〜7月、インテージSRI調べ)に拡大。また、ドラッグストアでの同製品購入者の77%が新客となるなど、ブランドの勢いが加速している。こうした中、2026年2月16日、刷新後初の大型新製品としてUVケアとスキンケアを両立した日中用UV美容液 “クリニシールド UVスキンケア”【SPF50+・PA++++】(30g、5280円)を発売する。ブランドが掲げる「クリニック・イン・ユア・ハンド(Clinic in your hands)」のコンセプトを象徴する戦略的プロダクトだ。
UVケア検索量増加と美容医療拡大に着目
「ドクターシーラボ」によると、近年、生活者の間で肌に「透明感のその先」を求める意識が高まっている。毛穴レス、色ムラのない均一なトーン、シミ・くすみのない透けるようなクリア肌などニーズが複合化。さらに、UVケア製品の検索量が増加傾向にあるほか、美容医療市場の拡大により施術直後の壊れやすい“フラジャイル肌”に安全に使える低刺激で高機能なUVケアへの期待も高まっている。こうした消費者インサイトから、外部刺激を強力にブロックしながら肌に潤いとブライトニング成分を届ける二層構造の日中用UV美容液“クリニシールド UVスキンケア”を開発した。
低刺激でディープUVAをカット
カギとなるのは独自のシールド技術 「スマートレイヤーズ」 で、高分子紫外線吸収剤と酸化チタンの組み合わせにより、一般的な日焼け止めでは防御しきれないディープUVAを含む強い紫外線を高効率にカット。メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなどの低分子吸収剤を排除することで、低刺激処方を実現した。一方で、肌に保湿成分を補給しバリア機能を高めながら、同ブランドが国内で初めて化粧品に導入したというブライトニング成分フェニルエチルレゾルシノール(377)と肌を整えるスクラレオリドを配合し、その相乗効果により高い透明感へと導く。
キャッチコピーは“リミットレス”
「ドクターシーラボ」は今年、ブランドの原点である「クリニック発の皮膚科学」に立ち返り、信頼性と高品質感の再構築に向けて世界観をアップデートした。キャッチコピーに“リミットレス”を掲げ、「肌と人生における限りない可能性の実現」を目指す発信を強化している。主力アイテムのパッケージを一新し、ラグジュアリーではない“プレミアム級”という新たな価値を訴求する。
販売チャネルも従来のD2Cメーンから、ドラッグストア、バラエティーショップ、モール型ECを拡充。通信販売ビジネスの高齢化に伴い40〜50代が中心となっていた顧客層が若返り、同ブランドが“ビューティビジョナリー”層と位置付ける30代半ば以降の高美容感度層を中心とした新客を獲得。自社サイト経由の20〜30代の購入者に占める新客の割合も11.1%から22.4%に上昇した。さらに、皮膚科学会での学術発表やクリニックとの連携も強化。国内外で“美容皮膚科医から推奨されるブランド”としての認知拡大を図っている。