ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第1回

カラークリエイションにアーティストは必要?

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ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、カラークリエイションとアーティストの話。
(この記事は「WWDJAPAN」2025年9月22日号からの抜粋です)

木津由美子/ビューティ・ジャーナリスト プロフィール

(きづ・ゆみこ)早稲田大学卒業後、外資系航空会社、化粧品会社のAD/PRを経て編集者に転身。「VOGUE」「marie claire」「Harper's BAZAAR」でビューティを専門に担当し、グローバルトレンドやウェルネス企画などを展開。2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。FASHIONSNAPにて香水連載を展開中

【賢者が選んだ注目ニュース】

ついに「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のビューティコレクションがローンチした。が、「ルイ・ヴィトン」においてビューティは今回が“初”ではない。1920年代に旅のお供としてべっ甲のヘアブラシや象牙彫刻のコンパクトなどが作られていたこともあるが、実は20年ほど前にマニキュアが限定発売されている。ダミエを思わせるスクエアボトルにダークブラウンとゴールドブラウンの2色セットのマニキュアは、今でも鮮明に思い出せるほどに衝撃的で、その当時から「フルラインのローンチはいつ?」と誰もが想像をたくましくした。

そうしてこの8月、「ラ・ボーテ ルイ・ヴィトン(LA BEAUTE LOUIS VUITTON)」が極めて王道な姿で登場。ファーストアイテムはルージュとアイシャドウで、ローマ数字“LV”にちなんだ全55色のルージュはサテンとマットの2質感、アイシャドウは4色パレット全8種をラインアップ。カラークリエイションはメイクアップ界の大御所、パット・マクグラス(Pat McGrath)DBEが担当している。ショーのバックステージを20年以上務めているパット・マクグラスの起用は当然といえるが、正直安堵する部分もある。なぜなら昨今、カラークリエイションにメイクアップアーティストを起用しないケースが増えているからだ。

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