クサカ シオとジョナス ウッドは11月13日〜12月10日、京都・両⾜院で新作展を開催する。本展は、ロサンゼルスに拠点を置くデイヴィッド・コルダンスキー・ギャラリーとの共同企画で、クサカの彫刻作品とウッドによる絵画を合わせて展示する。
作品の選定は、14世紀に建⽴され、京都で最も重要な禅寺のひとつとして知られる両⾜院の歴史や⽂脈を鑑みながらアーティスト⾃⾝が行った。なお、庭園内にある通常は⾮公開の茶室「臨池亭(りんちてい)」で、少⼈数でのティーセッションを実施する。詳細は公式SNS等で告知する。
陶芸の歴史に内在する理念を彫刻に
クサカの作品は、古来からの陶芸の歴史に内在する理念を、現代的なものの⾒⽅や世界をあり⽅に直結する彫刻の作品に昇華している。本展では、⽇本の縄⽂時代(紀元前約10500〜紀元前300年)や古墳時代(紀元300〜538年)の陶芸に着想を得た作品を展示する。
⽴体感や奥⾏きを表現した絵画作品
ジョナス・ウッドの作品では、平⾯的に⾊を並置し、また物質としての絵の具を細やかに駆使することで、⽴体感や奥⾏きを表現している。“ジャパン シティスケープ(Japan Cityscape)(2025)”では、樹⽊や建物、芝⽣の質感を⽰すためにさまざまな⻑さの線を描いた。それぞれの線は全体を構成する要素であるとともに、顔料によって形成された独⽴した要素としても機能する。塗りつぶされた⿊い空には不思議な開放感を漂わせ、寺院の奥⾏きのある空間や幾何学的な構造に通じる視覚的な静けさを表現した。
また、ウッドがクサカの器をモチーフに描いた絵画や、クサカが両⾜院の内部空間をモチーフとして装飾した器など、制作や鑑賞が⾏われる空間や⽇常の営みそのものを包み込むような、しなやかでありながら有機的、そして寛容なアートのあり⽅を体現する。
新作展詳細
◼️“クサカ シオとジョナス ウッド“
日程:11月13日〜12月10日
時間:13:00~17:00(閉門16:30)
定休日:会期中はなし
場所:両⾜院
住所:京都府京都市東⼭区⼤和⼤路通四条下ル4-591
拝観料:一般1000円、高校生以下500円、団体900円(20人以上)
※現金のみ