ファッション
特集 メンズ・コレクション2025-26年秋冬

「ドルチェ&ガッバーナ」のショーはフラッシュの嵐!パパラッチに追われる俳優たちの昼と夜

ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」は1月18日、ミラノで2025-26年秋冬メンズ・コレクションを発表した。今季のテーマは、著名人を追いかけ、スクープ写真を狙う「パパラッチ」。デイタイムとイブニングという2部構成のショーで、そんなパパラッチに追われる映画俳優たちのプライベートと表舞台での着こなしを描いた。

おなじみの自社会場メトロポールの中に入ると、中央にはレッドカーペットのような深い赤のランウエイ。ショーのスタートとともに幕が開くと、ランウエイ端のサイドに設けられたひな壇に、ブラックスーツ姿にカメラを携えた50人以上の“パパラッチ“が待ち構えていた。そんな中に登場したモデルたちは、彼らの掛け声や焚かれるフラッシュの光を浴びながら歩いていく。

デイタイムの装いが醸し出す「エフォートレスな魅力」

ファーストルックは、人工ファーコートにチャンキーなハーフボタンニット、バギーシルエットのジーンズ、黒のレースアップブーツを合わせた着こなし。ニットをパンツに入れるスタイリングは、ミラノで多くのブランドが提案するトレンドだ。その後もカギになるのは、人工ファーやシアリングを襟やライニングにあしらったデニムジャケットや構築的なテーラードコート、スエット地のフード付きパーカといったボリュームたっぷりのアウターと温かみを感じる手編みのニット、厚手のツイードを用いたテーラードアイテム。パンツもボリュームが要になり、ジーンズやカーゴ、タック入りスラックス、コーデュロイ、スエットまでをバギーなシルエットで打ち出している。

そんなデイタイムのキーワードは、「エフォートレスな魅力」。「ドルチェ&ガッバーナ」のメンズに欠かせないタンクトップやハンチング、レザージャケットといったアイコニックなアイテムや、スパンコールジャケットやレパード柄に見られるようなグラマラスなテイストを交えながら、リラックス感と色気が共存するカジュアルスタイルを表現している。

アクセサリーは、これまでより柔らかく風合いのあるレザーを用いてクタッと仕上げたり、クロコダイルの型押しを施したりしたレザーバッグが充実。特に世界を飛び回るスターたちの移動時を想起させるようなビッグサイズの提案が印象的だ。一方、足元は前述のレースアップブーツに加え、バックルのディテールが目を引くラギッドなブーツ、もしくはすっきりとしたシルエットのレースアップシューズやスニーカーを合わせる。

イブニングはレッドカーペットに映える華やかなサルトリアルック

そして、一旦暗転した後はイブニングへと移行。サルトリアの職人技術を存分に生かした端正なフォーマルルックに身を包んだモデルたちが登場する。中心となるのは、幅広のピークトラペルや程よく絞ったウエストが特徴のジャケット。そこにコットンやサテンのドレスシャツ、黒のボウタイ、シルクスカーフ、カマーバンド、前半同様にゆったりとしたシルエットで仕上げたドレープ感のあるパンツを合わせている。そんな美しいテーラリングはこの数年のショーでも度々フォーカスしてきた「ドルチェ&ガッバーナ」の真骨頂だ。そこに今季は、花や昆虫をモチーフにしたアンティークブローチ風のジュエリーパーツやゴールドとカラーストーンを用いたネックレスをプラス。その煌めきが、レッドカーペットにふさわしい華やかなムードを演出する。

セレブリティーやエンターテインメントの世界とのつながりも深い「ドルチェ&ガッバーナ」は、スターたちに思いを巡らせたコレクションを通して、カジュアルとフォーマルというブランドのもつ二面性を描きながら、その根幹にあるエレガンスの美学を見せた。

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