ファッション

LVMHメティエ・デクセレンスがイタリアの職人が対象のコンテストを開催 2回目のパートナーは「ロロ・ピアーナ」

ミラノ・ファッション・ウイーク初日、LVMHメティエ・デクセレンス(LVMH Métiers d’Excellence)は、イタリアの熟練した職人たちを対象としたクラフツマンシップのコンテスト「マエストリ デッチェレンツァ(Maestri d’Eccellenza)」賞の第2回の開催を発表した。

イタリアファッション協会(Camera Nazionale della Moda Italiana以下、CNMI)とコンファルティジャーナート協会(Confartigianato association)と共同で立ち上げたこのコンテストは、地域の職人技の重要性とその保護に対する認識を高め、この活動に対するメディアの注目を集めることで、資金援助を提供することを目的としている。2回目となる今回は、第1回のパートナーだった「フェンディ(FENDI)」と同じくLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下の「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」がこのプロジェクトのパートナーとなる。

受賞者は、計9名のファイナリストの中から各カテゴリー3名ずつ選ばれる。応募は5月15日まで。応募の12か月以上前から活動している職人、専門家、企業が対象で、テキスタイル、服飾、靴、テーラーリング、アイウエア、ジュエリー、ファッション用の副資材に加え、今回から家具部門の職人も応募が可能だ。

結果は9月にミラノで開催する特別イベントで発表され、受賞者にはそれぞれ事業に再投資するための賞金1万ユーロ(約162万円)のほか、メディアへの露出や「ロロ・ピアーナ」の専門家によるメンタリングセッションを受けられる。

ダミアン・ベルトラン(Damien Bertrand)=ロロ・ピアーナ最高経営責任者は、「将来の世代のために職人技を存続させる責任がある」といい、このプロジェクトは会社にとって新たな才能と出会う機会であり、ノウハウを共有する機会だと強調した。

イタリアには、「ロロ・ピアーナ」や「フェンディ」に加え、「ブルガリ(BVLGARI)」、「アクア・ディ・パルマ(AQUA DI PARMA)」、「プッチ(PUCCI)」、「コヴァ(COVA)」と、75以上あるLVMH傘下ブランドのうち6ブランドがある。また、イタリア国内だけでメティエ・デクセレンス部門の7000人を含む1万3300人以上の従業員を擁し、258の店舗と35の製造拠点を展開する。これらに加え、中小企業約5000社と20万人の従業員が関わるパートナーのエコシステムが存在する。LVMHは、2025年末までにイタリアで2500人以上を雇用するという。

CNMIのカルロ・カパサ(Carlo Capasa)会長は、特に今後5年間に予想される高級品需要の伸びを考慮すると、これらの仕事にまつわるストーリーテリングを改善し、新しい才能をこの業界に取り込む必要性があると話し、この5年間で新規雇用者と引退する職人の後を継ぐ職人を合わせて9万4000人のプロフェッショナル人材が必要になると述べた。

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