ファッション

「スキャパレリ」2015年春夏オートクチュール ノスタルジックでシュールな世界

 「スキャパレリ(SCHIAPARELLI)」は、前任のマルコ・ザニーニが去り、クリエイティブ・ディレクター不在のまま2015年春夏オートクチュール・コレクションを発表した。会場演出はアートディレクターのジャン=ポール・グードが担当。1935年にエルザ・スキャパレリが発表し、当時は前衛的だったライブパフォーマンスを絡めてのオートクチュール・コレクションがインスピレーション源となった。

 メゾンを象徴する色であるショッキングピンク一色の会場で、コーラス隊がゴスペルにアレンジした「ボレロ」を歌う中でショーが進む。ノスタルジーを感じさせるのは、1930年代調のシルエットやレトロな色使いから。星柄に切り取ったシルクオーガンジーを大量にパッチワークしたブラウスに白いマスキュリンなワイドパンツ、鏡プリントの鮮やかな青のジャンプスーツ、金刺繍で飾ったシルクのブラックスーツなどが並ぶ。

 ジャン・コクトーやダリとの関係が深くファッションとアートをつないだ創業デザイナーの意図はシュールなプリント柄や針山風アクセサリーなどに反映されているが、どこか時が止まったかのような印象は拭えない。決定が待たれる新クリエイティブ・ディレクターには豊富なメゾンコードを生かしつつ、現代のファッションとして昇華する力を期待したい。

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