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エド・オリバーとジェレミー・ベンケムンが「神経衰弱楽園」展で伝える「感情に浸る時間の大切さ」

 マルチアーティストのエド・オリバー(Edo Oliver)と写真家のジェレミー・ベンケムン(Jeremy Benkemoun)は、ビデオインスタレーション「神経衰弱楽園・Nervous Breakdown Paradise」展を新宿のギャラリー-1(gallery-1)で5月29日まで開催中だ。

 本展は3本のビデオ作品で構成する。それぞれ10分間の映像では、プライベートとパブリックの境界線が交差し精神崩壊する主人公の姿を映す。皮肉、悲劇、喜劇を織り交ぜながら「自分の周りが崩壊していく世界の中で、どうやって生き続けるのか?」「社会の混乱に私たちはどこまで壊れずに耐えられるのか?」という問いを投げかける。

 ベンケムンは、フランス・カンヌ出身。クィアアーティストとして、アイデンティティーやセクシュアリティを問う活動や作品を多数発表している。オリバーは、テキスタイルやパフォーマンス・アートを中心に、ジャンルを越え国内外で活動を行うマルチ・アーティストだ。両者は共に、“世の中の当たり前に違和感を問いかける”雑誌「IWAKAN」の編集に携わる。

 本展は、ベンケムンが2年前にメンタルブレイクダウンを経験し、「この辛さをクリエイティビティーに転換したい」という思いで企画した。写真作品をメインに活動する2人だが、ベンケムンは「辛さは、音やノイズに囲まれた方が伝わりやすくなる。閉じ込められた空間で、自分の世界に入り込める演出にした」と話す。

 オリバーは、「今の異常な世の中に対応できないことは当たり前。社会の流れはすごく速くて、自分の感情にゆっくり向き合う時間すらない。作品を通して、感情に浸る時間の大切さを伝えたい」という。

■「神経衰弱楽園・Nervous Breakdown Paradise」
日程:5月13〜29日
時間:木曜日 12:00〜18:00 / 金・土・日曜日 12:00〜20:00
定休日:月・火・水曜日
場所:gallery -1
住所:東京都新宿区新宿4-4-10
入場料:無料

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