「ユニクロ(UNIQLO)」は、9月17日にリニューアルオープンする東京・銀座のグローバル旗艦店「ユニクロ 銀座店」を公開した。12フロアの各階に、「ユニクロ」の商品やサステナビリティ関連の活動、同社の歴史などを紹介するインスタレーションブースを設置。気づけばわれわれの生活の中に溶け込んでいた「ユニクロ」を、改めてしっかり知ることができる売り場となっている。12階には初のカフェも導入し、オープン前から話題を呼んでいる。
銀座地区には昨年6月にオープンしたグローバル旗艦店、「ユニクロ トウキョウ(UNIQLO TOKYO)」もある。「『ユニクロ トウキョウ』は商品がたくさん詰まっていて、世界観を感じてもらうにはいい売り場。ただし、商品1点1点についての発信がやや弱い」(広報担当者)。そんな考えから、銀座店はユニクロが打ち出す“LifeWear”1点1点の価値を改めて発信する場としてリニューアルした。
「ユニクロの服はいつの間にか世の中に浸透していた部分もあると思う。定番商品であっても、それがどんな仕組みなのかを知って着ている方は実はそんなに多くない」と分析。そこで、「ヒートテック」「ウルトラライトダウン」といった看板商品がなぜ暖かいのか、軽いのか、ジーンズ生産の過程ではどのように環境負荷を減らしているのか、「ドライEXポロシャツ」などに使われている再生ペットボトル繊維はどう作られるのかといったことを、アートや理科の実験風など、あの手この手のインスタレーションで発信している。「3Dニット」のインスタレーションでは、島精機製作所の「ホールガーメント」編み機を持ち込み、生産風景を実演。文字だけではなかなか分からない“無縫製ニット”がどんなものかを実感できる。
「ユニクロ」×「セオリー」コラボも
先行販売
次のインスタレーションは何だろうとワクワクしながら各階を巡るのは、まるでさまざまなコンテンツが詰まった雑誌を読み進めていくかのような、もしくは科学館や博物館を訪ねるような感覚。注目ポイントは非常に多いが、中でも新鮮なのが“LifeWearフロア”と名付けた12階だ。初のカフェ「ユニクロコーヒー」を導入し、「銀座の喫茶店なら一杯1000円以上するところもある」という希少なゲイシャ種のハンドドリップコーヒーを450円というユニクロ価格で提供している。
12階には創業当時の店の写真やかつてのCM動画、柳井正ファーストリテイリング会長兼社長直筆の創業時のコンセプトシート、今はなき業態「スポクロ」「ファミクロ」のロゴ入りアイテムなどを集めたコーナーもあり、ユニクロ37年の歴史を振り返ることもできる。日本人の定番になったユニクロの歴史を振り返ることは、自然と「このCMのころは自分はこうしていたな」「このロゴの店に親と買い物に行ったな」というように自分のことも振り返ることになって面白い。
リニューアルオープンの9月17日に合わせて、ウィメンズのインナーウエアで吸水ショーツも発売。また、「ユニクロ」とファーストリテイリング傘下の「セオリー(THEORY)」とのコラボコレクションの一部も、他店での発売(10月1日)に先駆けて17日から販売する。
■「ユニクロ 銀座店」
リニューアルオープン日:9月17日(10時開業予定)
住所:東京都中央区銀座6-9-5 ギンザコマツ東館1〜12階
売り場面積:計4950平方メートル