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「ドライヤーがうるさい」「触られるのが嫌」 感覚過敏のニーズに対応したサロンが海外で話題

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 同時に何台も稼働するドライヤーの音や、シャンプー台での洗髪、そしてパーマ剤の匂いーー。音や光などに鋭敏な感覚過敏の人にとって、従来のヘアサロンは不快に感じるときもある。米国では、そんな感覚過敏な人のニーズや悩みに配慮した“Sensory Inclusive(センソリー・インクルーシブ:感覚でも包括的)”なサロンが注目されている。

 ニューヨークの「バーバーズ ブループリンツ(BARBER’S BLUEPRINTS)」は、感覚過敏のニーズの啓もうや当事者の支援活動を行うカルチャーシティー(KULTURE CITY)から公式の認定を得たサロンだ。共同オーナーのアーサー・イシャコヴ(Arthur Ishakov)は現地のニュース番組「トゥデイ(TODAY)」で「サロンはドライヤーや店内の音楽、お客さまと美容師の会話をはじめ、とても“うるさい”場所。感覚過敏の人にとっては刺激が多い。心地よくサービスを受けられるように、施術の一つ一つのステップや使用するツールを事前に説明するなど、心遣いが大切」と話した。予約の際に“Sensory Inclusive"プランを申し込むと、施術中は店内音楽の音量を下げ、ドライヤーや剃刀の使用を控えるなど、工夫をしている。

 カルチャー シティーの認証およびサポートは、医療従事者や行動心理学者をはじめとするエキスパートが監修している。感覚過敏や自閉症、発達障害などのニーズに寄り添うためのトレーニングを行ったり、アドバイスを提供したりしている。トレーニングを経てイシャコヴ共同オーナーは「一番参考になったのは、お客さまが感覚過負荷になった際の対応。本人のケアだけでなく、まわりのお客さまへの対応も学んだ」という。

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