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「ザラ」が取り組む循環型経済に学ぶ【齊藤孝浩のファッション業界のミカタVol.21】

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 企業が期ごとに発表する決算書には、その企業を知る上で重要な数字やメッセージが記されている。企業分析を続けるプロは、どこに目を付け、そこから何を読み取るのか。この連載では「ユニクロ対ZARA」「アパレル・サバイバル」(共に日本経済新聞出版社)の著者でもある齊藤孝浩ディマンドワークス代表が、企業の決算書やリポートなどを読む際にどこに注目し、どう解釈するかを明かしていく。今回はインディテックスのサーキュラーエコノミーへのアプローチを解説する。(この記事はWWDジャパン2021年1月4・11日合併号からの抜粋です)

 今回は「ザラ(ZARA)」を擁する世界ナンバーワンSPA企業インディテックスのサステナビリティについてお話しします。2020年はサステナビリティに関する話題が増え、多くの企業が意識するようになったと思います。しかし、目に見えない温暖化ガスの排出削減という目標はなかなか抽象的だったり、はたまたサステナブルコットンの使用に終始してしまうなど、具体的な取り組みが難しいようにも見えます。

 そういう意味で、インディテックスの試みは、顧客も巻き込んだ、製品のライフサイクルに関する取り組みなので、比較的分かりやすいと思いました。彼らは長年安価な商品を大量に供給してきましたが、消費者が不要になり、廃棄する商品の多くがゴミとして燃やされたり、土に埋められてきたという反省を踏まえて、いろんな取り組みを行っています。今回は彼らのアニュアルリポートの中からサステナビリティへのアプローチについて解説します。

 ベースにあるのは、サーキュラーエコノミー(循環型経済)という考えです。かつては原料から製品が作られ、製品化され、使用され、捨てられるまで一方通行でした。そこから一度使用されたものが再利用されるようになりました。そこから、一度使用されたものの一部が再利用(リサイクル)されるようになりました。そして今、これまで使用後、廃棄されていたものを回収して、できるだけ材料として再利用し、新しい製品をつくり、循環させる、サーキュラーエコノミーへの取り組みが世界的に始まっています。

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