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緊急事態宣言を受け休業を決断したヘアサロン「ジジ」 前売りチケットの販売や美容師が在宅でできることを模索

 東京・表参道と代々木に2店舗を構えるヘアサロン「ジジ(Gigi)」は、政府の緊急事態宣言を受け4月26日までの休業を発表した。そこで休業中はネットショップサービス「ベース(the base)」を利用しての施術の前売りチケットや、オンラインを活用したサロン向けセミナーチケット、一般向けメイク・スタイリングアドバイスチケットなどを用意した。一方で、スタッフには自宅待機とするが課題を用意し、休業中も給与の100%を保証する。

 間島勇大代表は、「営業を続けている美容業の方も多くいるわけで、営業を続けるにしても休業するにしても苦渋の決断だからよい悪いはないと考えている。当サロンではどんなに対策をとっても濃厚接触は避けられないと考え、スタッフの命や生活、未来に関わる“危険”を回避するために休業を決心した」という。しかし、「何もしなければ売り上げはゼロ。少しでも出血を抑えられたら」と、今回の前売りチケットを導入した。

 前売りチケットを購入した顧客は、営業が再開したらサロンでカットやカラーの施術を受けることができる。10%オフの料金を設定し、協力してくれた顧客への恩返しの思いも込める。この売り上げは全額が、施術に当たったスタッフの収入となる。さらにオンラインでも利用できるサロン向けのセミナーチケットを販売し、店舗とスタッフの利益とする。また、メイク・スタイリングアドバイスチケットは、オンライン会議サービスZOOMを使用する予定だ。応援チケットはスタッフのボーナスに反映させる。

 「前売りチケットを販売することで売り上げはゼロではなくなるし、“次回予約”をいただくことにもなる。何もしない場合は、来店の確率はお客さま次第となるので半々だが、仮に前売りチケットを買ってもらえたら、その時点でサロンの収益になるし、今後の来店の可能性も高くなるだろう」

 「ジジ」は、アシスタントとスタイリストを合わせて23人のスタッフを自宅待機とするが給与は全額保証する。それぞれには在宅勤務として課題を設けている。アシスタントにはウイッグなどの練習道具を準備したほか、カットやメイク、撮影などのセミナー動画を用意してユーチューブ上で共有し、オンラインで技術を学習できる態勢を整えた。毛髪化学や、電話対応、予約の取り方などの学習もオンライン上で行う。スタイリストはビデオ通話などを利用してアシスタントの練習をコーチする。また副業も勧めており、オンラインショップで洋服の販売を行うスタッフもいるそうだ。

 ちょうど3店舗目の出店を決めて契約に至ったところに、今回の休業による利益・顧客の減少、スタッフの練習の精度の低下といった問題に直面した「ジジ」。苦難は続くが営業再開後も見据えた取り組みで、単なる休業に終わらせない試みが注目される。