ファッション

吉永小百合が椿サポーターに就任 MTGの社長が故郷、五島列島を活性化するプロジェクトをスタート

 MTGの松下剛社長が理事を務める地域活性と子どもの支援を目的とした松下財団は2月26日、長崎県五島列島で持続可能な産業と雇用を創出する産学官民連携・地域活性プロジェクト「五島の椿プロジェクト」をスタートさせた。第1弾として椿を原料にしたコスメを開発・発売する。また、同プロジェクトの椿サポーターとして女優の吉永小百合が就任し、テレビCMなどで取り組みをピーアールしていく。

 同プロジェクトは、長崎県を中心とする産学官民の力を結集し、五島列島に自生する約1000万本の椿を核に、「商品開発から販売までを循環させることで、持続可能な産業と雇用を創出し、新たな地域活性のモデルケースを目指す」(松下剛理事)もの。五島列島は松下理事の故郷であり、「ふるさとに恩返しをしたいと10年前から椿の山を歩いて構想を練っていた」という。椿を活用した商品を展開することで、五島列島で課題となっている人口減少に歯止めをかける目的もある。

 松下理事は椿プロジェクトに欠かせないのはマーケティングやブランディングと捉え、「それには吉永小百合さん以外に考えられない」とラブコールを送ったところ、吉永が2011年にプライベートで五島列島に訪れてから魅了されていたこともあり、椿サポーターへの就任が決まった。吉永は「五島列島は人が住む原点のような素敵な場所。ただ、クローズしている店舗も多く寂しさを感じていた。プロジェクトに参画することで少しでも力になれたら」と述べた。

 コスメの開発では、椿を活用した製品を手掛ける会社として五島の椿を2019年11月に設立。第1弾の商品として五島の椿が持つ独自の保湿成分、椿葉クチクラと整肌効果が期待できる椿酵母エキス、椿から抽出した自然由来成分などを配合した「五島の椿・椿酵母せっけん」自然由来成分99.5%(全3種、1200~3500円)、「同椿酵母オイル(フェイス)」自然由来成分99.9%(全2品、1900~4500円)をMTGの公式ECサイトや通信販売などで発売する。椿の油にはオレイン酸が多く含まれ、肌の防御や保湿、細胞活性化などが期待できたり、葉には抗酸化の効果があったりするという。これらにより艶と潤いのある肌をかなえる。

 また3月6日には、原料として椿酵母とオイルを提供しそれを使用したパンが帝国ホテルで発売される。そのほか福助とはストッキング、伊藤園とはお茶の開発が進行している。「さまざまなプロフェッショナルの力を借りて多くの製品を展開していきたい」と松下理事は語り、吉永も「あだ名がパン子といわれるほどパン好き。椿の酵母を使ったパンの開発を楽しみにしている」とプロジェクトに対する期待を語った。同プロジェクトは将来的に年商100億円を目指す。

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