ファッション

夏木マリが総額3000万円の真珠まとう 「ミキモト」が心斎橋に旗艦店オープン

 ミキモトは23日、西日本初となる路面旗艦店「ミキモト(MIKIMOTO)」大阪心斎橋店を御堂筋沿いにオープンした。関西の直営店としては梅田店に続く2店舗目で、売り場面積は約303平方メートル。ハイジュエリーからブライダル、パールネックレスまで豊富なラインアップを取りそろえ、富裕層から訪日外国人、ミレニアル世代まで新たな顧客の獲得を狙う。

 店舗は「エルメス(HERMES)」や「カルティエ(CARTIER)」など国内外のラグジュアリーブランドが軒を連ね、海外からも注目されるエリアに立地。同社の中西伸一社長は「以前からブランドの世界観を表現できる店舗を出したいと好立地を探していた」と話す。昨年11月にソフトオープンしたところ、来店客の7割を訪日外国人客が占め、改めて商機を感じた。また「これまで比較的アピールが弱かった国内の富裕層と、デジタルで育ったミキモトを知らない年代にも強く訴求し、新たな世代を取り込んでいく」と話す。

 今とりわけ注力しているのが、男性がパールを着けるという新しいスタイルの提案だ。22日には「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」と「ミキモト」のコラボレーション・ジュエリーをパリで発表した。海外ではパールネックレスを楽しむ男性著名人のSNSが話題になるなど、ジェンダーレスなパールジュエリーが脚光を浴びている。「多様性の今の時代は男性もの、女性ものといった区別も意味がなくなってきている。男性がパールをつけることが違和感なく、むしろ格好いいと思ってもらえるよう『ミキモト』がオピニオンリーダーとなり、そのきっかけを作っていきたい。マーケットのさらなる拡大にも期待したい」と中西社長は意欲を見せる。

 同店のオープニングセレモニーには、俳優の夏木マリと桐山漣が登場した。

 初めてパールを身につけたという桐山は、黒のフォーマルなスーツに170万円のネックレスを着用。「真珠が男性にも合うことを初めて知った。令和の時代ならではの新境地。ブラックパールもあり、気分によって付け替えられるのでひとつ持っておくとコーディネートの幅が広がると思う。これからはプライベートでも挑戦したい」と語った。

 1500万円のネックスレスなど総額3000万円のパールジュエリーを身につけた夏木は「『ミキモト』がパールを世界に発信したことで世界中の女性がパールを身につけたいと思うようになった歴史を考えると、日本人として誇らしい気持ちになる。最近、改めてパールの魅力を再発見し、いま熱中している。晴れやかな場所に出るときはパールをつけていきたい」と話した。

 大阪心斎橋店の開業にあわせ、ブランド初となるフレグランス「ミキモト オード パルファム」も25日から国内の直営店で発売する。時代や性別を超えて愛されるパールジュエリーのようにタイムレスでジェンダレスな香りを楽しめるフレグランスで、男性客の来店動機になることを狙う。

 ミキモトは日本を代表するトップジュエラーとして、東京・銀座4丁目本店をはじめ、パリ・ヴァンドーム広場、ニューヨーク五番街、ロンドン・ボンドストリートなどに直営店を出店する。現在、アジア、欧米各地で35店舗を展開。「日本でパールを購入したお客さまが帰国してSNSに拡散していることもあり、中国を筆頭に海外での売り上げは伸びている」と話す中西社長は、大阪心斎橋店を機に、海外へのアピールをさらに強めていきたい考えだ。

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