ジュンは、ドーナツ店「ミスタードーナツ」の新ユニホームを製作した。9月から順次、全国約1067店舗のスタッフが着る。ジュンは社内に専門のユニホーム部門を持たないものの、2024年に富士急ハイランドのユニホームを手掛けるなどの実績を持つ。プロジェクトを担当したロペ・サロン アダム エ ロペ商品本部部長の山本紘平氏は「多くの人の目に触れるユニホーム事業は、拡大する価値はある」と述べる。
同社のライフスタイルブランド「サロン アダム エ ロペ」が制作した。米国生まれのミスドの背景を踏まえ、モダンなアメリカンワークスタイルに仕上げた。着脱のしやすいポロシャツ、ボトムス、エプロン、キャップが基本スタイルになる。色はブルーとブラウン。エプロンやキャップは、ジーンズのようなステッチがアクセントになる。サイズは男女で分けずユニセックスを採用。現場からリクエストの多かったペン刺しも配置した。初年度で約30万点を納入する。
機能面でミスド側から要望されたのは、動きやすさとケアのしやすさ、耐久性など。ポロシャツなどの素材には伸縮性に優れたリサイクルポリエステルを採用した。腕の可動域を広げるウイングアーム仕様も取り入れた。最も開発に時間をかけたのがケアのしやすさと耐久性だった。ドーナツ特有の油汚れに対して防汚加工を施すとともに、スタッフが自宅で洗濯してもすぐ乾く速乾性を追求した。洗濯テストは100回も繰り返した。色落ちだけでなく、飲食業で絶対に避けなくてはいけない芯地の剥離やボタンの欠損を防ぐためだ。
24年春に行われた新ユニホームのコンペには約20社が参加した。最終選考で数社に絞られたあと、従業員による試着テストを経て、最終的にジュンの企画が採用された。その後も両社の間で1年半をかけて改善を繰り返し、ようやく完成に漕ぎ着けた。
ミスドでは高校生から60代以上のシニア世代まで幅広い世代が働く。山本氏は「ファッション企業として新ブランドを作るくらいの手間暇をかけて開発した。スタッフの皆さんによる試着テストで『かわいい』『早く着たい』といった声が上がって、うれしかった」と振り返る。