ファッション

スパイバー、ミラノで本格再始動 「BP」100%のダブルフェース・メルトンを披露

新体制でスタートしたスパイバーが、ミラノで開催中の「ミラノ・ウニカ」に出展した。人工タンパク質素材「ブリュード・プロテイン(BP)」を100%使用したカシミヤのように滑らかなダブルフェースのメルトンや、マイクロファイバータッチのボアなど、パートナーである瀧定名古屋やエイガールズと共同で開発したテキスタイルを、欧州の有力ブランドに向けて披露した。

今回披露した「BP」素材は、繊維径が12〜14ミクロンの極細繊維。一般的に最上級のモンゴル産の白カシミヤが14ミクロン、最上級のスーパーファインメリノウールが13.5〜14.5ミクロンと言われており、それらに匹敵する細さになる。このBP素材を100%使用したダブルフェースのメルトンは瀧定名古屋(8月1日に瀧定へ社名変更)が開発・販売を行っており、すぐに出荷できるようストックサービスも行っている。価格レンジはFOB(本船渡し)で1m100ドルほど。エイガールズが開発したボリューム感のあるボアも、表のボア部分にBP素材を100%使用している。スパイバーの販売担当者は、「有力なパートナーは以前と変わらない姿勢でアグレッシブかつ革新的なテキスタイル開発に取り組んでいただいている」と感謝を語る。

一方、小松マテーレは単独ブースで、BP素材を100%使った人工皮革を披露した。同社はタイの発酵工場で生産されたBP素材を粉末の状態で調達し、そこから成型、最終仕上げまでを自社で一貫して行った。粉末はポリエステルにおけるチップに相当する中間原料にあたり、染色加工メーカーの小松マテーレが川上まで戻って素材を扱うことを意味する。手作業の多いプロトタイプ(試作品)ではあるものの、すでに量産設備の開発にも着手しており、1年以内に中量産まで持っていく考えだ。同社は石川県の本社工場で大掛かりな再編プロジェクトに着手しており、この人工皮革の開発・生産設備も大きなスペースを占める計画になっている。

スパイバーは4月1日に旧社から事業を承継し、川名麻耶CEOのもとで新体制に移行した。大型見本市への出展は移行後初めて。2023年からパリに支店を構え、欧州でのテキスタイル開発・販売のネットワーク作りを進めている。

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