三越伊勢丹ホールディングス(HD)の2026年3月期連結業績は、総扱売上高が前期比0.1%増の1兆3480億円、営業利益が同4.9%増の800億円、純利益が同44.1%増の760億円だった。営業利益は3期連続で最高益を更新した。当期から公開された総扱売上高は百貨店内のテナントの売り上げを含む数値となる。
中核会社三越伊勢丹の総額売上高は同1.1%増。そのうち海外顧客(免税売上高)は中国人客の減少によって220億円の減収だったものの、国内顧客は株高の追い風もあって299億円の増収だった。主要店舗の総扱売上高は、伊勢丹新宿本店が同0.9%増の4249億円、三越日本橋本店が同4.6%増、三越銀座店は同1.2%減の1227億円だった。
13日にオンラインで行われた決算説明会に登壇した細谷俊幸社長は「(21年の社長就任から推進してきた)『百貨店の科学』『マスから個への転換』『高感度上質消費の獲得』が確実な成果をあげた」と自信を見せた。カード会員や外商などの識別顧客に対し、データに基づいた的確な提案と経費配分を進めてきた。インバウンドの客数の打撃を受けた当期、それが威力を発揮した。特に年間300万円以上を購入する上顧客の売上高は前期比14%増の2379億円に上昇している。
前期に比べて売り場面積が12%減っているが、1平方メートルあたりの売上高が12%も増えたため、生産効率が大幅に改善したことになる。14年から17年の3年間平均の営業利益は286億円だったのが、22年から25年の3年間平均は600億円へと倍増している。
今期(27年3月期)は、総扱売上高が前期比3.5 %増の1兆3950億円、営業利益が同1.8%増の815億円、純利益が同19.2%減の615億円を予想する。前期の関係会社株式売却および税効果影響の反動で、純利益は減益になる。