「クレージュ(COURREGES)」は3月24日、ニコラス・デ・フェリーチェ(Nicolas Di Felice)=アーティスティック・ディレクターの退任を発表した。デ・フェリーチェは2020年に就任して以来5年間にわたり、スペースエイジを象徴するメゾンを現代的に再生。若者から支持されるブランドへと見事に返り咲かせた。退任については「自身のプロジェクトに専念するため」としており、今後の動向は現時点では明らかになっていない。後任は、来週発表される予定だ。
デ・フェリーチェは在任中、創設者アンドレ・クレージュ(Andre Courreges)の幾何学的なデザインコードやアーカイブを研究し、現代に向けて再解釈。シーズンごとのレディー・トゥ・ウエアを手掛けるだけでなく、ビニールジャケットなどメゾンを象徴する定番アイテムのコレクションや、バッグやシューズ、アイウエアといったアクセサリー、フレグランスなど商品ラインアップを拡充してきた。また、毎回ユニークな演出を取り入れたランウエイショーを行い、業界関係者から高い評価を獲得。若者が実際に買えるブランドにするためにCEOと共に価格戦略の見直しに取り組んだほか、音楽イベントなども開催してブランドのコミュニティーを育んできた。3月のパリ・ファッション・ウイークでは、就任5年の節目を祝うショーを開催。エッジの効いたデイウエアとコンセプチュアルなイブニングウエアを融合し、彼がブランドにもたらしたデザインを総括するようなコレクションを披露していた。
同ブランドを擁するフランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)=ケリング(KERING)会長兼最高経営責任者一族のプライベート投資会社アルテミス(ARTEMIS)は、声明の中で「ニコラスの指揮の下、『クレージュ』は批評家から称賛される真のルネサンスを経験し、現代のファッション界において独自の存在感を確立した。彼はブランドの象徴的なコードを再解釈し、新しい世代との本質的な対話を生み出した」と称賛。「彼のユニークな貢献に感謝するとともに、今後のプロジェクトへの成功を祈っている」と続けた。
一方、デ・フェリーチェは「信頼を寄せてくれたグループ、そして特にフランソワ・ピノー(Francois Pinault)氏とフランソワ・アンリ・ピノー氏に心から感謝している。また、才能と献身によって、この人間らしくクリエイティブな旅路をとても有意義なものにしてくれた全てのチームと友人たちにも心から感謝したい」と述べた。