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ルーヴル美術館から盗難された王冠、無惨な姿でも「修復可能」 「カルティエ」など5大ジュエラーが協力

ルーヴル美術館で発生した盗難事件で盗まれていたウジェニー皇后、フランス皇帝ナポレオン3世の皇后の王冠について、同美術館は現場近くで回収された王冠は大きな損傷を受けて激しく形が変わっているが、完全な修復が可能になるとの見解を発表した。

この王冠は、昨年10月19日に総額8800万ユーロ(約161億円)相当の歴史的宝飾品が強奪された事件で紛失していたが、翌日に発見されていた。

美術館によると、王冠は展示ケースから取り外された際に変形し、輪が外れ、そのうちの1つは既に展示室で紛失、その後は激しい衝撃により押し潰されたという。当初は8つのダイヤモンドとエメラルドと、8つの金の鷲が交互に配置されていが、現在鷲は1羽のみが失われており、4羽は台座から外れ、一部は変形している。一方、ダイヤモンドとエメラルドは無傷で、王冠の枠にしっかりと固定されており、欠けた部分はなかった。元々56個のエメラルドで構成されていた王冠は現在も全て残り、1354個のダイヤモンドのうち、台座の縁を飾る非常に小さなダイヤモンドが約10個失われ、9個は外れたものの保存されている。したがって再建や再製作に頼ることなく、枠の形状を変更するだけで完全な修復が可能と判断した。

前例のない修復に際しては、専門の諮問委員会を設置し、ルーヴル美術館のロレンス・デ・カール(Laurence des Cars)館長を委員長として、以下の6人を委員に任命した。アンヌ・ディオン(Anne Dion)=ルーヴル美術館美術品部門副部長、ミシェル・ウーゼ(Michele Heuze)宝飾史研究者、オルセー美術館で第二帝政期の装飾美術を担当するアナイス・アルシュ(Anais Alchus)学芸員、フランソワ・ファルジュ(Francois Farges)鉱物学者・国立自然史博物館教授、エマニュエル・プレ(Emmanuel Ple)=フランス美術館研究修復センター装飾美術部門・歴史的金属工房責任者、オリヴィエ・ガベ(Olivier Gabet)=ルーヴル美術館美術工芸品部門ディレクター。

委員に加え、「メレリオ(MELLERIO)」「ショーメ(CHAUMET)」「カルティエ(CARTIER)」「ブシュロン(BOUCHERON)」「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」という王冠と深く関わりのあるフランスの5大ジュエリーブランドから工房長や職人が代表として参加する。

本文中の円換算レート:1ユーロ=184円

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