
ネット上の口コミは、かつて体験した人の率直な言葉として多くの人の購買や行動を動かし、最も信頼できる「生の声」でした。しかし中国では、フェイクの口コミの蔓延で、その価値が失われつつあります。AIによる自動生成レビューや、企業が意図的に仕込む“ヤラセ”コメントがあふれ、誰の言葉も信用できなくなっているようです。
そんな中で登場したアリババグループの地図アプリ「Aマップ」は、腐敗したレビューシステムを浄化する“救世主”として注目を集めています。Aマップが打ち出した新しい評価システムは、これまでのように“言葉だけ”で点数を決めるのではなく、実際の行動データと信用スコアを掛け合わせ、AIが虚偽のレビューを検出・削除。信頼できる人の発言だけを抽出し、反映する仕組みです。
記事中では、この考え方が「人間は信用ならない」という中国社会の前提のもとに成り立っていると指摘されています。Aマップは中国の過剰なまでの商業主義が行き着いた、「人の言葉よりもAIを信じるようになった世界」の象徴なのでしょうか。
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