OTBが擁する「マルニ(MARNI)」の新たなクリエイティブ・ディレクターの有力候補として、ベルギーを拠点とする「メリル ロッゲ(MERYLL ROGGE)」のメリル・ロッゲ創業デザイナーの名前が挙がっているようだ。本件に関し、OTBはコメントを差し控えるとした。
なお、同ブランドを2016年11月から率いていたフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)前クリエイティブ・ディレクターは、6月18日に退任を発表。その数日後には、スウェーデン・ストックホルムを拠点とする「ホダコヴァ(HODAKOVA)」のエレン・ホダコヴァ・ラーソン(Ellen Hodakova Larsson)創業デザイナーが後任候補として有力なのではないかという情報筋の話を複数の海外メディアが報じている。
ロッゲは25年「ANDAM賞」グランプリ受賞
ロッゲはベルギー・ヘント出身。08年にアントワープ王立芸術アカデミーを卒業した後、ニューヨークに移った。「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」でおよそ7年にわたって経験を積み、リードデザイナーに就任。14年にアントワープに戻り、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」でウィメンズデザインの責任者を務めた後、19年に自身のブランドを立ち上げた。コロナ禍の影響もあり、21年からプレゼンテーション形式でコレクションを発表していたが、25年3月には、25-26年秋冬コレクションをショー形式で披露した。
24年には、ベルギー・ファッション・アワード(BELGIAN FASHION AWARD)で、女性として初めて「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。フランス国立モード芸術開発協会が主催する「ANDAMファッション・アワード(ANDAM FASHION AWARD)」では、やはり24年にファイナリストに選出され、25年にはグランプリを受賞。25年のインターナショナル・ウールマーク・プライズ(INTERNATIONAL WOOLMARK PRIZE)でもファイナリストに選ばれている。また、デュア・リパ(Dua Lipa)やクロエ・セヴィニー(Chloe Sevigny)、リアーナ(Rihanna)らセレブリティーも着用するなど、今注目の新進ブランドだ。
OTBと「マルニ」について
OTBは、「マルニ」のほかに「ディーゼル(DIESEL)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ジル サンダー(JIL SANDER)」「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」などを傘下に持つ。なお、「マルニ」は24年5月、レンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)OTB会長の息子であるステファノ・ロッソ(Stefano Rosso)を最高経営責任者に迎えている。