ファッション
特集 越境するクリエイティビティー 第5回 / 全6回

「AIがあって当然」の時代を生きる若手クリエイター 音楽イベントと美術で見つめる“人間らしさ”

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「AIがあって当然」の時代を生きる若手クリエイター 音楽イベントと美術で見つめる“人間らしさ”

文筆家つやちゃんは、U-23クリエイターの醸し出す「今っぽい」ムードには、SNSや専門性の高い表現ツールの登場が大きく関わっていると分析する。その意味で、イベントオーガナイザーのnaco gotohと画家の會見明也は、生成AIなどのテクノロジーを「当たり前のモノ」として捉え、その上でどんなクリエイションにつなげるか?を追求する象徴的な存在だ。活動ジャンルは異なる2人だが、最新のデジタル技術を基軸に“人間らしい生き方”を考える点で共通している。2人のインタビューを通して、その哲学を深掘りする。(この記事は「WWDJAPAN」2025年4月28日&5月5日合併号からの抜粋です)

Pickup Creator 01:
naco gotoh

「アルゴリズムは運命」を変える
偶発的な音楽との出合いを創造

小学生でニコニコ動画にアクセスし、ボーカロイドやアニメ音楽に触れたことから、naco gotohの音楽人生は始まった。岐阜・山県市という最寄りのコンビニまで2時間という田舎町で音楽への愛を育てながら、高校2年生の春休み、ノイズロックバンドmoreruの対バンイベントに参加するために初めて東京のライブハウスを訪れた。リアル開催だからこそ未知の音楽ジャンルやアーティストに出合えた経験に衝撃を受けたことで、たまたま現場で知り合った同年代の趣味仲間、チホ・サトウと共に同様の音楽イベントを開催する夢を膨らませていったという。

そうして生まれたのが音楽パーティー「ほしのおと」だ。ツテもない中、2人が好きなアーティストを地道にブッキングしながら、ジャンルレスの音楽を楽しめる空間を作っている。「生まれながらにインターネットが身近にあった世代にとって、アルゴリズムは運命。AIのレコメンド機能を超えられるように、弾き語りアーティストやトラックメーカーなど、さまざまな持ち味のアーティストをジャンルレスに集めるようにしている」。

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