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気になる売り場の今春の売れ筋TOP3は? オールバーズ/ザ・ノース・フェイス/ディーゼル メン ジュエリー/エシカルコンビニ/アガット/ノジェス 編

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 編集部員が気になるブランドや売り場の今春の売れ筋を徹底取材。売れ筋TOP3と売れ筋傾向を聞いた。売れるものにはやはり理由があり、それを知ることが、次の売れ筋のヒントになる。エシカルコンビニは特別にTOP10を公開!(この記事は「WWDJAPAN」6月20日号からの抜粋です)


ALLBIRDS
“わざわざ”履いてみたいシューズが
人気集める実力派

【ブランド紹介】
 2016年、サンフランシスコで誕生したシューズブランド。快適さの追求に加え、シューレースに再生ポリエステル、インソールにはヒマシ油、靴底はサトウキビから生まれた「スイートフォーム」を採用するなど、カーボンフットプリント排出量を抑えたモノ作りに取り組む。

【春夏の売れ筋傾向】
 ブランド全体の売り上げをけん引するのは、シンプルなデザインでまとめた“ツリー”シリーズのホワイトやグレー、ブラックなど。タイムレスなデザインが、エントリーモデルとして人気を独占している。一方春にかけてお出かけムードが高まったのを受けてか、“ツリーブリーザー”モデルでは、オレンジなどの明るいカラーにも動きが見られた。ポップな原色デザインに挑戦したスニーカーは、原宿店ならではのおしゃれ感度の高い客層を魅了する。サステナビリティに関心を寄せる層はもちろん、軽量で履き心地を追求したシューズを試しに“わざわざ”店頭に足を運ぶ人も多く、出張や海外からの顧客もこの春は特に見られた。

■調査員のつぶやき
 取材した駅近の「オールバーズ」原宿店は、ブランドの取り組みを知ることができる交流の場所としても開かれている。骨太なブランド理念をエフォートレスなアイテムの数々が支えていて、人に勧めたくなる魅力を実感。アパレルラインにも今後期待。(ソーンマヤ/編集部記者)


THE NORTH FACE
機能と着心地の新アパレルが絶好調

【ブランド紹介】
 ゴールドウインが手掛けるアウトドアブランド。登山を軸としたアウトドアウエア・ギアと、そのノウハウを生かしたライフスタイルウエアがそろう。MDはランニングやトレーニングを軸とする“アスレチック”とギア・パック類の“エキップメント”カテゴリーに大別される。

【“アスレチック”カテゴリー】

【“エキップメント”カテゴリー】

【春夏の売れ筋傾向】
 まだまだ自粛意識が高かった昨年に比べて、余暇を楽しむムードが高まっている。トレッキングやラン、キャンプ、学校行事に向けた子ども服が好調で、特にトレッキングは前年同期比2桁の成長率だったほか、バッグ類も同30%以上伸びた。製品を長く使うマインドも顕著になっており、シーンを問わない汎用性の高さ、もしくは用途が限られても長く使えるかどうかも購買基準になりつつある。キャンプでリビングのような空間を作る大型シェルターや家でも使えるカトラリーも売れた。

■調査員のつぶやき
 機能性の高さに加えて、日常使いを意識した色・ディテールも増えている。ゴールドウインは“30年までに製品の90%以上を環境負荷低減素材にする”と明言しており、時流に合った商品開発もユーザーの関心を引きつける。(美濃島匡/編集部記者)


DIESEL MEN JEWERLY
メンズでもフープピアスが売れている!!

【ブランド紹介】
 「ディーゼル」は、イタリア生まれ。現在はグレン・マーティンスがクリエイティブ・ディレクターを務めている。ジュエリーは、時計と共にフォッシルがライセンスで手掛ける。新しい「D」のロゴなど、グレンのクリエイションをジュエリーでも表現。

【春夏の売れ筋傾向】
 フォッシルジャパンが手掛けるブランド(このほか、「フォッシル」「スカーゲン」「エンポリオ アルマーニ」「マイケル・コース」など)において、ジュエリーカテゴリーが大きく伸長。中でも「ディーゼル」が好調で、ジュエリーカテゴリーをリードしている。現在の「ディーゼル」の商品は、市場で急成長している男性や若い世代に向けたものが中心。ここ数年は需要の高いイヤリング(ピアス)の品ぞろえを充実させ、リングもサイズを拡充。2022年の1〜5月は前年同期比で約2倍。コロナ前の19年と比べても数量ベースで2倍、売上ベースで1.8倍。

■調査員のつぶやき
 「ミキモト」と「コム デ ギャルソン」のコラボを皮切りに“パール男子”という言葉を聞くようになったのは、記憶に新しいところ。最近はチェーンタイプのピアスなどに挑戦する男子も増え、フォッシルが手掛けるボリュームゾーンでもメンズジュエリーが定着してきたことがうかがえる。(村上要/編集長)


ETHICAL CONVENI
SDGsとポップさ共存
店で学び、応援&お土産感覚の購入も

【ブランド紹介】
 ダイアモンドヘッドが展開する「エシカルコンビニ」は、“日常の手に届く範囲のものを通じて、倫理と向き合い、暮らしを変えていきたい”というメッセージを込め、自然への配慮など6つのエシカルキーワードを軸に国内外のおよそ100のブランドを扱うセレクトショップ。「ITOCHU SDGs STUDIO」内と阪神梅田本店に出店している。

【春夏の売れ筋傾向】
 エシカルなアイテムを集めたセレクトショップの先駆的存在。サステナビリティに注目が集まる中、メディアで取り上げられるケースも増加。認知度が高まり、オンライン販売を含め集客が増えているという。早坂奈緒エシカルコンビニ・ディレクター兼メッセンジャーは、独自の基準(資源・動物・自然・海への配慮、クリエイティビティー、気付きの連鎖)に基づきセレクト。売れ筋はストーリーが明快で共感を得る商品だ。売り場には「学び」に来る人も多く、ポップの説明をじっくり読み、スタッフに質問しながら丁寧に買い物をする傾向がある。学校の課外授業として学生が訪れることも。「ITOCHU SDGs STUDIO」店では、同スタジオのイベントに来た人が美術館のスーベニアショップの感覚で立ち寄るなど、認知から売り上げまでの流れがユニークだ。また、子供服が売り上げ上昇中。

■調査員のつぶやき
 店頭で取材中も来店客が商品説明を真剣に読む姿が常に見られた。環境問題について思い悩む顧客も多いそうで、それらを受け止め寄り添う早坂ディレクターの姿勢が印象的。従来の「接客」とは異なる、これからの買い方、売り方のヒントを見た。(向千鶴/編集統括サステナビリティ・ディレクター)


agete
重ねづけ需要でダブレットストーンや
シャンパンゴールドが人気

【ブランド紹介】
 1990年6月、東京・青山の骨董通りに第1号店がオープン。サザビーリーグ傘下。通常は使用されないさまざまな石を生かしたジュエリーを提案。オリジナリティーのある素材使いとデザイン、手に取りやすい価格帯で自家需要のジュエリーとして根強い人気がある。

【春夏の売れ筋傾向】
 もともと色石を使ったジュエリーが人気の「アガット」だが、この春夏はダブレットストーンが売れ筋になった。2つの石を組み合わせることで、透明感などの新たな魅力が支持された。また、シルバーとゴールドのミックスコーディネートがトレンドで、「アガット」オリジナルのシャンパンオリジナルゴールドが、どちらにも合わせやすいということで人気商材に。チャームも、一つずつ購入して集める楽しさがあるので“プチぜいたく”的な満足感を得られる商材だ。

■調査員のつぶやき
 「アガット」は過去数年「ビジネスリポート」の国内ジュエラーカテゴリーでは常に上位にランクイン。色石を用いファッションとして楽しめるジュエリーが多くの女性の支持を得ている。色石人気のトレンドの後押しもあり、ダブレットストーンなどオリジナル商材の開発が消費者を飽きさせない。(益成恭子/編集部記者)


nojess
普遍的なフラワーモチーフを使用した
繊細なデザイン

【ブランド紹介】
 パリジェンヌのエスプリを反映した自由な発想でビンテージのように色あせない魅力があるジュエリーを手頃な価格で提案している。サザビーリーグ傘下のブランドで、ベーシックでありながらも遊び心に満ちた“小さな幸せをまとう”喜びを与えるブランド。

【春夏の売れ筋傾向】
 ジュエリーでは定番的なフラワーモチーフを「ノジェス」ならではにアレンジしたリングが人気。ベーシックなダイヤモンドを使用しつつも繊細なデザインで重ねづけしやすく、高い支持を得ている。リピーターにはリングだけでなく、チャームを集める楽しさも広がっている。

■調査員のつぶやき
 ショップにふらっと入れる気軽さがあり、手に取りやすい価格帯のジュエリーが豊富。フランスがブランドの象徴ということもあり、オーセンティックなモチーフもどこか、フランスのエスプリが漂う。アクセサリー感覚で購入できる価格帯と凝ったデザインが人気の秘密だ。(益成恭子/編集部記者)

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