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LVMH傘下のジュエラー「フレッド」がグレース・ケリーも愛したコレクションを復活

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下で1936年にパリで創業したジュエラー「フレッド(FRED)」は、伊勢丹新宿本店本館1階のザ・ステージでポップアップイベント「レ エスカール」を開催中だ。目玉は、グレース・ケリー(Grace Kelly)モナコ公国公妃も愛した“オンブル フェリーヌ(OMBRE FELINE)”の復活と、その日本における先行発売だ。創業者フレッド・サミュエル(Fred Samuel)の孫で、今回来日したフレッドの副社長兼アーティスティック・ディレクターのヴァレリー・サミュエル(Valerie Samuel)に“オンブル フェリーヌ”やブランド哲学について聞いた。

WWD:今回のポップアップを通じて日本のファンに伝えたいことは?

ヴァレリー・サミュエル=フレッド副社長兼アーティスティック・ディレクター(以下、サミュエル):イベントには2つのメッセージを込めた。まず第一に、日本先行発売するリニューアルコレクションの“オンブル フェリーヌ”を見てほしいこと。次に、パリを拠点に活躍するインテリアデザイナーのヴァンサン・ダレ(Vincent Darre)がプロデュースした“レ エスカール(寄港地)”の世界観を感じてほしいということ。この動画には私も出演しているが、こんな風に楽しく「フレッド」にタッチしてほしい。

WWD:“オンブル フェリーヌ”について教えてほしい。

サミュエル:1960年代に発売したコレクションを復刻した。ヒョウの前足をモチーフしたアイコニックなもので、10ピースで構成される。今年2月に新たな旗艦店がモナコ公国にオープンしたのだが、同国との絆に敬意を込めてリローンチした。

WWD:モナコ公国と“オンブル フェリーヌ”の関係は?

サミュエル:1976年、モナコ公国に初めてブティックをオープンした際、グレース公妃が主賓としてテープカットを行った。その際、彼女の指に輝いていたのが“オンブル フェリーヌ”のリングだった。

WWD:「フレッド」のアイコンといえば“フォース10”であり、同コレクションはカスタマイズに力を入れてきた。“オンブル フェリーヌ”もカスタマイズを行う?

サミュエル:2つのコレクションはまったく異なるもの。だから、それは考えていない。

WWD:“フォース10”のストーリーについて、あらためて聞きたい。

サミュエル:祖父は28歳で「フレッド」をスタートさせた。彼は根っからのスポーツマンで、それは父にも引き継がれた。父はマリンスポーツを愛し、62年にはヨットで欧州チャンピオンにもなった。父がヨットのステンレススチール製のケーブルと金の留め金で作ったブレスレットこそ“フォース10”の原型で、母へのプレゼントだった。世界に一つだけのブレスレットを着けた母のもとに、皆が「それは何?」「私もほしい」と詰め掛けた。これが商品化のきっかけとなった。母は今でも父の手作りのブレスレットを大切にしている。

WWD:他のジュエラーにはない「フレッド」の一番の強みとは?

サミュエル:祖父の哲学を引き継ぐ先見の明、クリエーションの大胆さ、モダニティー(現代性)だ。1930年代には「ミキモト(MIKIMOTO)」の養殖パールを取り入れたし、ヨットのケーブルとゴールドを組み合わせるアイデアは大胆そのもの。そして、われわれは常に時流と共にあることを強く意識して、生きる喜びと開放的な魅力をファンに届けたいと考えている。

WWD:現代においては、“フォース10”のインターチェンジブルシステムにそれが見られる。

サミュエル:ありがとう。2013年から導入している。カジュアルからシック、朝から夜まで自由に着せ替えができる。さらに17年からは、デジタル技術を使ったセミオーダーサービス“アトリエ フレッド”をスタートさせた。「フレッド」は今なお進化している。

WWD:日本のファンをどう見ている?

サミュエル:他国に比べて男性客が多いのが特徴だ。これはブランドの哲学がしっかり理解されている証拠だし、日本男性のファッション感度の高さを示すものだと思う。「フレッド」は90年代に、銀座に路面店をオープンした最初のラグジュアリーブランドだ。そこにも日本市場に対する重要性が表れているだろう。現在は日本に13の直営店を持つ。

■LES ESCALES
日程:8月28日〜9月3日
場所:伊勢丹新宿本店本館1階 ザ・ステージ
住所:東京都新宿区新宿3-14-1