ビューティ
連載 新米男性記者ビューティを学ぶ

新米男性記者のためのビューティ講座 フェイスパウダー編

 新卒で入社して3年目、4月にWWDビューティ編集部に異動となり、メンズコスメを担当しています。ビューティ記者としての一歩を踏み出したものの、分からないことだらけで勉強の日々が続いているのですが、見かねたベテラン先輩記者が業界ビギナーの僕にビューティの基本を教える、そんな連載をスタートすることになりました。第1回目は、「フェイスパウダー」編です。なぜ「フェイスパウダー」かというと、どう使用するか全く分からなかったのもありますが、カネボウ化粧品の「ミラノコレクション」の売れ行きに驚いたからです。「フェイスパウダー」ってなんだろう?

カネボウ「ミラノコレクション」の記事はこちら

後輩K:先輩、「ミラノコレクション」ってすごいんですね?フェイスパウダーだけのブランドがあるなんてびっくりしました。

先輩F:K君、そもそもフェイスパウダーはいつ使うか分かってる?

後輩K:ファンデーション後の肌に使用する、仕上げのための物というのはなんとなく……どういった効果があるんですか?

先輩F:パウダーで皮脂を抑えて滑らかな肌にしたり、特に男性だとBBクリームを塗布した後に使うと油っぽさを抑えることができるよね

後輩K:なるほど。ファンデーション後の肌にプラスしてカバーするのがフェイスパウダーなんですね。

先輩F:特にリキッドファンデーションを使った後の肌はテカりやすいから、フェイスパウダー使うことが多いかな。

後輩K:メンズの肌質に合う製品もあるんですね。男性用だと皮脂などの症状が出た後に対処する商品はあっても事前に抑える物ってあまりない印象なので、こういったコスメで対応できるのは嬉しいですね。

先輩F:そうそう。「カネボウ」の「ミラノコレクション」はおしろい市場で10年以上売り上げ1位なんだよね。※(全国小売店パネル調査)

後輩K:ウェブ記事のアクセスもアップ後すぐに良かったし、その後も息が長く読まれてますよね。人気の度合いが見て取れましたね。

先輩F:ドラッグストアで予約販売している商品で、これだけ売れている商品ってほかにあまり聞いたことがないなあ。それがフェイスパウダーのジャンルっていうのも面白いよね。

後輩K:使用した印象は、パウダーの密度が凄く高いなって感じました。肌に乗せるというより吸い付くような感じも魅力なんでしょうか。

先輩F:予約販売で10年以上売り上げ1位ってすごいと思う。そしてこのパッケージにもファンがいて、毎年変わるデザインを楽しみにしているって聞くよ。

後輩K:価格も9000円と決して安くないのにすごいですね。

先輩F:この「ミラノコレクション」をきっかけに今、高級パウダー市場が盛んなの。一般的にはフェイスパウダーは3000円前後の価格帯なんだけど、「コスメデコルテ(DECORTE)」のフェイスパウダー(5000円)も『アットコスメ(@COSME)』の19年上半期ベストコスメに選ばれていたり。最後の仕上げとして使うものだから、実は一番重要なところ。パウダーの細かさはもちろんだけど、なりたい仕上がりにこだわると質も重要で値段もそれなりの価格になっちゃうのかも。

後輩K:安価なコスメでベースを作ってもパウダーが良いと仕上がりも変わってくるんですか?

先輩F:そうだね。違うんじゃないかと思う。もちろん、好みあると思うけど。パウダーもカットの仕方で光の反射が全く違ってくるから。

後輩K:ジュエリーみたいですね(笑)。コスメってファッションと違って質感や色など1つの商品でも種類が豊富ですよね。「ミラノコレクション」の提案する陶器肌を求める方だったらこういうのが良いってことなんですね

先輩F:「ミラノコレクション」は幅広い層から人気があるけど、どちらかというと大人の女性が買っているイメージ。フェイスパウダーって若い人ももちろんベースメイクの仕上げで使うのが普通だからパッケージも重要。たとえば最近、日本に初上陸したこの「トゥー フェイスド(TOO FACED)」のフェイスパウダーは若い人が好きそうなパッケージだよ。

後輩K:余談ですが、「トゥー フェイスド」9月に名古屋松坂屋、11月に開業する渋谷スクランブルスクエアにも入るようですが、ほかの百貨店にも広がるようですよ。編集部の20代の女性記者も上陸をすごく喜んでいました。話しは戻りますが基本的にフェイスパウダーは各ブランド展開しているんですか?

先輩F:そうだね。逆に下地やファンデーションなどのベースメイクをそろえるブランドにはフェイスパウダーは必ずあって、ベースメイクの1つという感じ。だからこそフェイスパウダーだけを展開するミラノコレクションは珍しいと思う。

後輩K:話を聞いてると男性もファンデーションやパウダーを使用した方が良いような気がするんですが、どうなんでしょう?

先輩F:一般的に皮脂の多い男性の肌には、ある意味女性より使用した方が良いんじゃないかな。メンズスキンケアブランドの「ファイブイズム バイ スリー(FIVEISM × THREE)」もフェイスパウダーを出すんだよね。こういった商品を男性がもっと使うようになればメンズコスメ市場も広がると思うよ。

後輩K:髭剃りで赤みがかった肌など男性特有の肌トラブルもカバーできそうですね。肌を綺麗に見せたいって気持ちは女性同様にありますし。フェイスパウダーだけ使っても大丈夫なんですか?

先輩F:まずは色が着かない下地や、パウダーから始めてみても良いかもしれないね。コンシーラーとフェイスパウダーでもいいかも。「ファイブイズム バイ スリー」もそうだけどさっき話に出た「コスメデコルテ」のフェイスパウダーは無色の00が大人気で、これだったら男性も使いやすいと思う。

後輩K:それだけでも肌は整うって感じですかね。でも、男性からすると1つ何千円のコスメをいくつもそろえるって大変だなあって思っちゃいます。リップやアイブロウなどさまざまなコスメをそろえてメイクが完成するわけですし。化粧品って高いなぁって改めて思いました。

先輩F:何カ月後にはなくなっちゃうわけだからね。女性は1シーズンで2万~3万円は使っていると思う。

後輩K:高いですね……僕なら飲食代に使っちゃいそうです……。

後輩K:最近メンズコスメの体験取材をして思ったんですが、もっと男性にコスメが浸透しても良いと思うんです。肌の七難を隠すではないですけど肌荒れや皮脂、髭剃り後などもカバーできますし。実際、メンズコスメ体験後は自分の肌を見てウキウキしちゃいました(笑)。

先輩F:表面化していないだけで、実は男性のニーズって高いんじゃないかなって。色が着いたファンデーションを使うのはまだ抵抗があってもフェイスパウダーなら気にならないと思うし。スキンケアをする男性も昔より増えた印象ね。

後輩K:そうですね。スキンケアは10代から僕の年代(20代)の男性の間では特に浸透しているんじゃないでしょうか。

先輩F:スキンケアちゃんとしてる?

後輩K:してますよ。この前肌年齢診断を受けましたが、実年齢(26歳)に対して23歳でしたからね!ただ、自分のスキンケア方法が正しいのかはよく分かってなくて……。見よう見まねでやってる感じです。これは僕だけじゃなくて男性の悩みのような気がします。

先輩F:じゃあ次回はスキンケアについて話しましょうか。

後輩K:はい。よろしくお願い致します。

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