ファッション

「エトロ」がリサイクルペットボトルを原料にしたダウンジャケット 世界海洋デーに合わせて

 「エトロ(ETRO)」は、6月8日の世界海洋デーを記念してリサイクルペットボトルから作られたダウンジャケット“フォーザオーシャンズ(#FORTHEOCEANS)”(43万円)を発表した。10月からエトロ銀座本店のほか、大阪高島屋、阪急メンズ大阪、名古屋松坂屋、岩田屋で発売予定だ。

 表地のファブリックやライニング、ラベル、中綿に、ニューライフヤーン(NEW LIFE YARN)社の約120本のリサイクルペットボトルを原料とした100%ポリエステル糸を使用。中綿はトレーサビリティーの問題を抱えるグースダウンの替わりとなる。これにより「エトロ」は、バージンポリエステルと比較して、CO2排出量を32%抑え、94%の水と60%の電力を節約した。また、生産過程ではサステイナブルの基準で許可されている化学物質のみを使用した。

 キーン・エトロ(Kean Etro)=メンズクリエイティブ・ディレクターは「衣装の寿命は、繊維や材料、工程、それを作り出す手から始まる。サステイナビリティーはスローガンではない。ストーリーであり、コミットメントだ」とコメントしている。

 キーンは以前から環境問題に高い意識を持っていた。2001-02年秋冬メンズコレクションでは、環境負荷を抑える生地を使用した。05年には、ロサンゼルスカウンティー美術館(LACMA)で行われた「レイニング メン:ファッション イン メンズウエア 1715-2015(Reigning Men: Fashion in Menswear 1715-2015)」展に参加し、毛皮の使用禁止の重要性について訴えた。

 今回の“フォーザオーシャンズ”には、コレクションアイテムの中でもサステイナブル素材を使用していることを示す“ベネトロエッセレ(BENETROESSERE)”のタグがつけられる。「エトロ」は01年からこのタグを使用している。「いくら私たちが全ての商品をイタリアで製造し環境に配慮していても、メンズコレクションにおいてサステイナブルな基準を満たしている素材は5%しかない。特別な素材を使用したアイテムはまだ限られているが、“ベネトロエッセレ”のアイテムを販売できることをうれしく思う。小売業者たちはこれらのアイテムにますます興味を持っている」

 「エトロ」は“ベネトロエッセレ”のために海藻由来の紙をはじめとするリサイクル素材を使用したラベルやハンガーを開発した。

 衣料素材では、ユーカリの木から採取した繊維を使用したアルビニ(ALBINI)社の生地、氷染染料を使用したカンディアーニ(CANDIANI)社のデニム、植物染料で染めたカリアッジ(CARIAGGI)社のカシミアヤーンなどを使用している。

 キーンは「購入される63%の衣服が石油由来、26%が大量の水を使用するコットン、残りの1%がウールで作られている。私たちにできることは何か?家畜の数を増やしてウールを2%に引き上げることだろうか?リサイクルと私たちが生み出すゴミの再利用こそが本当の答えだ」と述べている。

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