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フィンランドと日本をデザインで結ぶ 「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」展

 JR東京駅の東京ステーションギャラリーで「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」展が2月16日から4月14日まで開催されている。

 フィンランドを代表する建築家・デザイナー、アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)の大規模な回顧展として世界を巡回する同展は、世界的なデザイン・ミュージアムで今企画の要である独ヴィトラ・デザイン・ミュージアム(VITRA DESIGN MUSEUM)を皮切りに、スペイン(バルセロナ、マドリード)、デンマーク、フランス(パリ)、そして彼が数十年にわたりアトリエを構えたフィンランドのヘルシンキを経て、生誕120周年に当たる2018年に日本に上陸した。日本国内では神奈川県立近代美術館・葉山、名古屋市美術館、そして東京ステーションギャラリーでの開催後、青森県立美術館に巡回する。

 折しも2019年は日本とフィンランド外交関係樹立100周年という記念すべき年に当たる。それはまた日本の建築や生活様式などがアアルトに及ぼした大きな影響を考えると、意義ある巡り合わせというべきかもしれない。

 「人々の暮らしに寄り添い、より豊かにしたい」というアアルトの願いは、建築本体のみならず部材や家具、照明器具、さらにはガラスの器など、細やかなこだわりがライフスタイル全般に及ぶと言っても過言ではない。展示の数およそ300点。やわらかな曲線と窓の向こうの景色が織りなす空間の温もりや、光や音を重視したと言われるデザインの妙、またオリジナル・ドローイングや模型などと共に当時の貴重な映像も見ていると、いつしかアアルト本人と時間を共有しているかのような錯覚を起こしてしまう。

 そして何よりも、「アートとテクノロジーを融合させ、工業生産によって作品を日常生活に提供すること」を目指し、1935年に仲間と共に立ち上げた会社「アルテック(artek)」から誕生したプロダクトが、今なお私たちの生活に心地よく馴染むことに驚きと感動を覚える。

■「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」
日程:2月16日〜4月14日(月曜日休館、4月8日は開館)
時間:10:00〜18:00(金曜日は20:00まで。入館は閉館30分前まで)
場所:東京ステーションギャラリー
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
入館料:一般1200円、高校・大学生1000円、中学生以下無料

ウサミヒロコ:ウサミヒロコ:幼少期より関心の高かった「デザイン」(ファッション&シネマ、アート&インテリア、ウエルネス&グルメなど)への情熱を、FMラジオ番組制作からスタートし、雑誌、書籍、新聞、ウェブなどのメディアにて、国内外問わずさまざまなチームプレーで活動を続けるライフスタイルジャーナリスト。取材を通じて訪れる国々で出会う、多国籍の人々との交流を愛する東京オリンピック開催地周辺生まれの東京人