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オールドルーキーな「時計」担当が選ぶ、超私的な今年の1本

 「時計」担当になって約半年。これまで“免疫”がなかっただけに、1本数億円の時計のきらびやかさに圧倒されたり、創業300年近いマニュファクチュールの技術や伝統に感動したりの毎日ですが、年末ということで超私的なベストウオッチを(勝手に!)選ばせていただこうと思います。

 「ダダダダダダダダダ……」とドラムロールも鳴らない中、申し訳ないほど些少な名誉は、「G-SHOCK」の“GMW-B5000GD-9JF”に捧げます。

 四十路の僕にとっては、何といってもドンズバな存在。マイファースト「G-SHOCK」は1993年の夏に買った“DW-6300-1A”、通称“フロッグマン(FROGMAN)”でした。田舎の中学3年生にとって2万円弱の時計は、清水の舞台から飛び降りる覚悟の買い物であり、今も大事に持っています。

 そんなメモリアルなブランドなだけに、今年の上半期までは、ある種「過去のモノ」という見方でいたんです。それが20代の若手スタッフの「えっ、知らないんスか?今やばいッスよ」の声で焼けぼっくいに火が付き、七夕に販売された「カラー(KOLOR)」とのコラボモデルでハートを射抜かれました。

 スマートフォンリンクだったり視認性を向上させるフィルムソーラーパネルだったり、“GMW-B5000GD-9JF”には先進機能も多々あるんですが、やっぱり“男の子”なもんで1983年発売の初号機“DW-5000C-1A”を踏襲したスクエアかつミニマルなデザインや、フルメタルのゴールドカラーのインパクトにやられちゃったわけです。

 「発売後2、3日で完売した」(カシオ計算機プレス担当者)という、4月発売の「G-SHOCK」35周年リミテッドモデル“GMW-B5000TFG-9JR”はもう手に入らないけど、冬のボーナスは10月に販売された後継機“GMW-B5000GD-9JF”に捧げよう!と心に決めておりました。前「時計」担当でもある「WWD JAPAN.com」編集長のムラカミが着けている「カルティエ(CARTIER)」の“サントス ドゥ カルティエ(SANTOS DE CARTIER)”とも、どことなく似てるしね(価格は、ざっと10倍の開きがあるけど……)。

 僕のボーナスの多寡、それによる“GMW-B5000GD-9JF”獲得の有無は想像におまかせするとして、春に発売された“GMW-B5000TFG-9JR”は2次流通市場でプレミアム価格が付き、定価(7万円)の倍以上の15万円ほどでやり取りされているとか。こんなところからも35周年のフィーバーぶりが垣間見えるのでした。