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今季の東コレで注目の若手は? 等身大でちょっとセクシーな「コトハヨコザワ」

 「アマゾン ファッション ウィーク東京(Amazon Fashion Week TOKYO)」で、毎シーズン注目の新進ブランドのショーが見られるのが、パルコが支援する合同ショー企画だ。「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」など、ここから巣立って自力でプレゼンテーションをするブランドも少しずつ出てきている。このサポートプログラムに、今季は「コトハヨコザワ(KOTOHAYOKOZAWA)」「マラミュート(MALAMUTE)」「フミク(FUMIKU)」、ウクライナの「クセニア シュナイダー(KSENIA SCHNAIDER)」が参加した。

 

コトハヨコザワ(横澤琴葉)

 以前もパルコの支援でショーをしていた時期があったが、「ブランドとして、ちゃんとショーをするのに見合うレベルになりたい」と、ショーを一旦休止していた経緯がある。プリーツ素材のカットソー類がヒットしてやや余裕もでき、満を持しての再登場だ。

 ファーストルックは、もちろんアイコンのプリーツアイテム。「家やアトリエにあった」というなんてことのない食材や道具などを写真に撮り、プリント柄におこした。重ねばき風のデニムパンツは「過去のシーズンのサンプルをアップデートしたもの」。他にも、残反の端切れをスタイリングパーツにしていたり、横澤の夫(日高俊)が手掛けるウィメンズブランド「ヒダカ(HIDAKA)」の小物が混じっていたりと、“身の回りにあるもの”をミックスした。「特別なものじゃなくて、日常にあふれているものの組み合わせを少し変えて見せたかった。日常がかけがえのないものだから、等身大のままで無理をしなくてもいいんだよ、と伝えたくて」と横澤。

 肩ひじ張らない雰囲気に、ウィットや健康的なセクシーさを混ぜて生まれる独特のバランス感は、横澤自身のキャラクターにも通じる。チノのスカートは裾からキャミソールのストラップが垂れて、上下逆さまでも着用が可能、ワンピース水着とビキニが半身ずつドッキングされたボディスーツなどもチャーミング。復帰戦にふさわしいパワフルなショーだ。

 

マラミュート(小高真理)

 「ここ数シーズン、ずっとショーをやりたいと考えていた」という小高の待望のデビューショー。もともとニットでスタートしたブランドだけに、ニットが凝っている。「着ている中で、徐々にほつれて表情を変えていく」という特別なジャカード編みで作ったバラ柄のドレスに、クロシェとレーステープをはぎ合わせたブラトップ、裾にスリットをたくさん入れて、フリンジ状にしたニットドレス。ニットだけだとやや重くなってしまいそうなところに、オパール加工のブラウスやデニムパンツを組み合わせて、抜け感を出した。「ニットに限らず素材フェチなところがあって、最近は布帛(織り地)のアイテムも増やしている。それを全部ミックスしたら、これまでよりも深い世界観が出せるようになってきた」と自信を見せる。

 

フミク(林史佳)

 昨年バンタンデザイン研究所を卒業し、今季ブランドを立ち上げたばかり。パルコが行っているアジアファッションコレクションで昨年グランプリを獲ったことで、いきなりのショー開催の切符をつかんだ。ポロシャツや小花柄のアウトドアコート、パネル状に布が重なるロングシャツなどは今すぐ店頭で売れそうで、新人のデビューとは思えない安定感。袖の上に袖を重ねるようなデザインや、立体的なギャザーやフリルで変化を付ける。欲をいえば、新人ならではのチャレンジやこのブランドにしかないクセのようなものをもう少し感じたいところ。「今後もショーは続けたい。いつかは海外へ」と話す姿勢が頼もしい。

 

クセニア シュナイダー(クセニア・シュナイダー)

 デニムが人気のウクライナブランド。パルコのサポートプログラムの海外枠として東京でショーをした。ファーストルックは、総スパンコールにハワイの夕焼けのようなドラマチックな風景をプリントしたドレス。得意のデニムもフロントにびっしりとスパンコールを飾って、ひび割れのような模様を描く。スパンコールのド派手なアイテムの一方で、ブリーチの度合いが異なるデニム地をパッチワークのように使ったジャケットやスカートなど、日常生活に取り入れやすそうなアイテムも豊富。