ファッション

キャンプファイヤーに今度はパルコが出資 リアル店舗の購買データ活用も視野

 パルコは、クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー(CAMPFIRE)」を運営するキャンプファイヤーとの資本業務提携を発表した。パルコが運営するクラウドファンディングサイト「ブースター(BOOSTER)」を共同運営する他、パルコが全国で運営する商業施設の購買データを生かした商品開発やプロジェクト開発、さらには金融事業も今後視野に入れる。出資金額は非公表。6月1日に大手アパレルのワールドとの資本業務提携も発表したキャンプファイヤーの家入一真・社長は「リアル店舗の購買データは、クラウドファンディングや個人向けの即日融資サービスといった新しいビジネスモデルの拡大にも大きな後押しになる。データは慎重な扱いが必要であるため、まだ調整が必要だが、ぜひとも実現したい」と語った。

 パルコの「ブースター」は、11年のファッションデザイナーに特化したクラウドファンディング「ファイト・ファッション・ファンド」が基になって、2014年に購入型のクラウドファンディングサイトとしてスタート。一方「キャンプファイヤー」は累計流通金額53億円、プロジェクト1万2000件を掲載している国内最大のクラウドファンディングサイト。両社はすでに“野性爆弾くっきーの海外展開サポート”と“外来種を収容するための巨大池建設プロジェクト ”という2つのプロジェクトを共同で進めており、いずれも目標金額を超過達成していた。

 今後「ブースター」は「キャンプファイヤー」に会員システムを統合、プロモーションなども共同で行う。家入社長は「2020年に流通金額200億円を目指す」と意気込む。

 今後両社は、全国18店舗のパルコや中型商業施設ゼロゲートでの作品展示や商品販売などを行う他、パルコのテナントを対象に、パルコ店舗での売れ行きデータを基にした即日融資サービスを共同展開することも検討する。牧山浩三パルコ社長は「出資は社会や個人をインキュベーションするというミッションや志が一緒だったことが決め手になった。新しい時代の消費を一緒になってもっと根付かせたい」。

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