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「ザラ」を擁するインディテックス、17年度売上高は初の3兆円超え オンラインの売上高を初めて明かす

 「ザラ(ZARA)」や「ベルシュカ(BERSHKA)」を擁するスペインの大手SPAインディテックス(INDITEX)の2018年1月期決算は、売上高が前年同期比8.6%増の253億3600万ユーロ(約3兆3190億円)、純利益が同6.6%増の33億6800万ユーロ(約4412億円)で増収増益だった。17年は前年に引き続き都市部に店舗を集中させるなど店舗を「最適化」し、オンラインとオフラインの統合を進めた。

 パブロ・イスラ(Pablo Isla)会長兼最高経営責任者(CEO)はこの決算結果について「激しい為替変動や寒波が訪れた中、満足のできる数字だ。インディテックスの未来に向けて新しい環境で成長する準備ができている」と自信を見せた。同氏は初めてECの売上高について明らかにし、「すでに売り上げに大いに貢献している」とコメントした。ECの売り上げは前年比41%増で、全売上高の約10%を占めるという。

 同社はオンラインとオフラインの統合を進めており、クリック・アンド・コレクト(店舗でのピックアップサービス)導入や、4月には120店舗でAR(拡張現実)アプリを試験的に導入する。またロンドンのウエストフィールドで、クリック・アンド・コレクトサービスを導入したオンラインにフォーカスしたポップアップストアをオープンしているが、これと同じシステムを、東京の店舗でも導入するため、18年後半から改装に入るという。さらに、ウエストフィールドの改装中の店舗もオンラインに特化した店舗になるという。

 同社が抱える全てのブランドの2017年のEC来訪数は約24億2000万。ピーク時には1時間で24万9000件の注文を受けたという。17年にインド、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムでも「ザラ」のECサイトをオープンし、現在43カ国でECサイトを運営する。3月14日にはさらにオーストラリアとニュージーランドでもECサイトをオープンした。

 全店舗の80%以上を「最適化」するため、17年には183店舗を58カ国で新規オープンした他、183店舗を縮小または合併し、現時点では全7475店舗を抱える。

 同社の店舗施策について、調査会社のカスタマー グロース パートナーズ(CUSTOMER GROWTH PARTNERS)のクレイグ・ジョンソン(Craig Johnson)社長は「『ザラ』は、『H&M』や『フォーエバー21(FOREVER 21)』の苦戦の原因となっている出店過多をうまく回避している。ニューヨークの5番街の店舗のように強い店もあるが、これらの競合他社に比べ同社の店舗数と店舗面積は小さい。全てのモールに店舗を構えるようなことはしていないのが『ザラ』の強みだろう」と分析している。