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苦戦続くナノ・ユニバースとローズバッドの再建策

 TSIホールディングスは、子会社のナノ・ユニバース(NANO UNIVERSE)とローズバッド(ROSE BUD)の再建に本腰を入れる。ナノ・ユニバースは今秋からメンズ、ウィメンズで新ディレクターを起用するとともに、売上高の約40%を占めるEC販路で専用品を拡充し、粗利の改善を図る。ローズバッドは品番数を絞り込む一方で、需要変化に対応できるようオリジナル商品を強化する。

 かつて両社はグループの稼ぎ頭として成長していたが、昨年来、苦戦が続いている。

 ナノ・ユニバースは昨年7月に就任した濱田博人・社長のもと、昨年から今年にかけて10店舗を閉鎖し、新規出店を抑制したり、SKU(最小在庫管理単位)を集約したりするなどの取り組みを行ってきた。TSIグループのブランド・業態としては依然として首位の売上高を誇るが、2017年3~8月期は売上高が前年同期比5.1%減の106億円。営業赤字だった前年同期に対して黒字化はしているものの、かつての高収益には程遠い。

 TSIの齋藤匡司・社長は11 日の決算会見で「上期(3〜8月期)はリアル店舗が前年同期2.4%増と持ち直した。一方、ECは(昨シーズンからの)キャリー品を売り尽くすことを優先したため、粗利益率が低下した。秋冬はキャリー品が少ないため、(正常な状態で)復活に挑む」と語っている。

 改革の主戦場はECだ。同社のEC売上高の8割以上を占める「ゾゾタウン」では、値ごろ感のあるゾゾタウン向け専用商品を今月から投入。EC専用ならではの原価率の高い商品で、値ごろ感と高品質を実現する。低価格志向が進んでいるゾゾタウンのユーザーに応えるとともに、粗利水準を確保する。

 ローズバッドの3~8月期は売上高が同21.1%減の36億円で営業赤字に沈んだ。昨年9月に就任したばかりの桒田(くわた)康治・社長が退き、東京スタイル出身の山田康夫TSI取締役が10月1日付で新しい社長に就任した。齋藤社長は「予断を許さない」と危機感を強める。

 新体制では商品政策を見直す。セレクトショップ「ローズバッド」はインポートを中心とした仕入れ商品とオリジナル商品を6対4で構成してきたが、SKUを2~3割削減した上で4対6に逆転させる。「流行の先を行くインポートの提案はもちろん大切だが、現実にはお客さまの要望に応える売れ筋の提案が足りていない」(齋藤社長)。オリジナル商品は徹底的な顧客分析に基づき、中堅商社との取り組みで開発する。

 休止していたアウトレット店専用商品の開発も再開し、11月から新商品を並べる。「アウトレットは(売上高の)2割を占める重要販路でありながら、この1年は店頭に商品が回らず、機能不全に陥っていた」とし、立て直しを急ぐ。

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