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「グッチ」がリアルファーの使用を廃止

 ケリング(KERING)傘下の「グッチ(GUCCI)」は11日、リアルファーの使用を廃止するファーフリー・ポリシーを宣言した。養殖か野生で捕獲されたものかにかかわらず、ミンク、コヨーテ、タヌキ(ラクーンドッグ)、キツネ(フォックス)、ウサギ(ラビット)、カラクール(アストラカン、ペルシャンラム、スワカラ)など、全てのリアルファーの使用を、先般発表したばかりの18年春夏コレクションから廃止している。グッチのマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri )社長兼最高経営責任者(CEO)が、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションでの講演の中で明かした。ペタ(PETA)をはじめとした動物愛護団体などはこぞって「『グッチ』がゲームチェンジャーになる」と歓迎している。

 ビッザーリCEOは「社会的責任を果たすことは『グッチ』の大切な価値観の一つであり、環境と動物により良い方法をとっていくため今後も努力を続けていく。HSUS(アメリカ合衆国人同協会)とLAV(イタリアの動物団体)の助けによって『グッチ』が次のステップに進めたことをうれしく思う。このことが革新を促し、人々の意識を高め、高級ファッション業界をより良い方向に変えていくことを願っている」と語った。

 ケリングはファーフリーの先駆者であるステラ マッカートニー(Stella McCartney)のブランドも擁しており、「グッチ」のクリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)もこれに倣ったようだ。

 毛皮に反対する国際連盟ファーフリーアライアンス(FUR FREE ALLIANCE、以下、FFA)は「『グッチ』の宣言は、世界40以上の団体がリアルファー取引の廃止に向け取り組むFFAのメンバーであるHSUSとLAVとの長期間に渡る関係の成果だ。動物や環境への影響を特定し、軽減するために『グッチ』を引き続きサポートする」とコメント。「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)、「ユークス(YOOX)」「ステラ
マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」などのブランドや小売業が加入する「ファー・フリー・リテイラー(FUR FREE RETAILIER)」の認証プログラムの一員になるという。

 HSUSのファッション政策担当マネージャーは「リアルファー廃止の宣言によって、『グッチ』は高級ファッション業界の動物の扱い方を変えることに貢献するだろう。革新と社会的責任に関心があり、リアルファーのように時代遅れで本質的に残酷な製品と関わりたくないという、エシカル消費に関心がある新しい客層が増えている。『グッチ』はこれを理解しており、利益につながるだろう」とコメント。日本の岡田千尋アニマルライツセンター代表理事は、「日本ではこれまで11年にわたって毛皮輸入量が減少し続けており、特に若い人たちのやさしい選択がなされるようになってきたことを実感している。今後さらに、その動きが加速するものと期待している」と述べた。