
定番のロゴや快適さと懐かしさ、これらはまさに「クラシック」なスポーツアイテム。現代も昔と変わらないことが良さなのだろうか。(この記事は「WWDJAPAN」2026年8月17日号からの抜粋です)
CLASSIC

STYLIST’S COMMENT
有本祐輔/スタイリスト
今回のスタイリングのオーダーは「クラシックなスポーツカルチャー」でしたが、今の機能性が高いスポーツアイテムを外してはリアルなスタイリングにならないと考え、それらも組み合わせて現代におけるクラシックを表現することを選びました。話題のピックルボールを昔のテニスウエアで表現した「ピーシーケーエル(PCKL)」のゲームシャツや「ウイルソン(WILSON)」のスカートのクラシックさをベースに、テック素材で洗練された「デサント オルテライン(DESCENTE ALLTERRAIN)」のジャケットやインナーを組み合わせることで、スポーティーでありながら上品で女性らしいスタイルを表現しました。足元は、定番のローテクシューズを合わせて全体をまとめています。クラシックなスポーツウエアを、現代のライフスタイルになじむファッションへと昇華させました。
培ってきた技術に裏打ちされた
ただの復刻ではないレトロ
1990年代のサッカーのチームウエアやベースボールシャツ、ジャージパンツにウインドブレーカー、そこに定番のスニーカーというスタイルが多くの人の頭に浮かぶ“クラシックなスポーツスタイル”ではないだろうか。古着市場の活性化はスポーツブランドにも影響を与え、過去のユニホームをスタイリングに取り入れる人も多く見受けられるようになった。また、古着に限らず新作でも多くのブランドが、レトロスポーツなアイテムを主にライフスタイルの分野で制作している。クラシックをけん引した最大のブランドは「アディダス(ADIDAS)」で、後述するサッカー日本代表のユニホームはもちろん、ワイドデニムパンツなどのウィメンズカジュアルウエアがSNSを中心に話題を呼ぶなど、引き続き強さを見せている。また、素材は最新でも見た目は往年のアーカイブから着想を得た「ミズノ(MIZUNO)」のスポーツスタイルコレクションや「ヒュンメル オー(HUMMEL 00)」は、カジュアルかつオーセンティックなライフスタイルウエアが人気となっている。「ミズノ」の広報担当者は、「どちらか一方ではなく、ブランドが培ってきた伝統やアーカイブと、競技現場で磨いた機能、技術を融合したスタイルが特徴」と話す。「ベースはレトロスポーツ。それに現代的な機能美を併せたスタイルが持ち味」であると語るように、パフォーマンスでの検証がレトロにも生きてくるのが、現代のスポーツライフスタイルの最新の姿だ。また、サッカーにおいてはアーカイブを反映したクラシックを提案する「アディダス」も、「ランニングやトレーニングウエアでは機能素材を用いたスタイルを提案する」というように、それぞれのスポーツ競技によってもトレンドや好まれるルックは変わる。そのためクラシックと機能美のどちらも提案しているブランドは多いが、不思議と相性は悪くない。ベースとなる競技への快適性を第一としているからではないだろうか。
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