
厳しかった残暑がようやく落ち着き、体を動かしやすい“スポーツの秋”がやってきた。だが、季節を問わず鍛錬を積んできた男にとって、それは特別なことではないかもしれない。プロ野球界で“超人”と呼ばれ、現在はアクティブウエアブランド「クロノス」のアンバサダーも務める糸井嘉男は、引退から4年がたった今も、現役時代と変わらぬ体を保ち続けている。セカンドキャリアで挑戦を続ける“超人”に、鍛錬と挑戦の哲学を聞いた。((この記事は「WWDJAPAN」2026年9月28日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
PROFILE:(いとい・よしお)1981年、京都府生まれ。近畿大学を経て、2003年に北海道日本ハムファイターズに入団。オリックス・バファローズ、阪神タイガースでプレーし、首位打者、盗塁王、ゴールデングラブ賞7回などを受賞。規格外の身体能力から“超人”の愛称で親しまれた。13年にはWBC日本代表として出場。22年に現役を引退し、現在は野球解説やタレント活動など幅広く活躍する
──野球界、それ以外でもいろいろと挑戦されてきたと思うんですが、今、新たに挑戦していることはありますか?
糸井嘉男(以下、糸井):野球選手は引退してから、なかなか目標を立てられない人が多くて。その中で僕は、さらにいろんなことをやっていきたいという気持ちで、今、引退後の人生を送っています。野球選手って、大体、解説者になったり、球団のコーチになったり、そういうふうになっていくことが多いんですけど、それ以外のことにいろいろ挑戦する中で、新たな発見もあったり。いろんなフィジカルレースにも挑戦していますし、番組とかにも呼んでいただいたり。僕にとってはすごく新しい世界なので、そういうところにも挑戦しています。
──現役だったときと、引退された今とで、「挑戦」の意味ってご自身の中で変わりましたか?
糸井:大まかに言うと、変わらないとは思うんですけど。野球は本当に小さい頃からの夢で、それを追い求めて、ずっとそればっかりやってきたので。今はセカンドライフというところもあるので、自分にとってやりがいのあることもそうですし、いかに自分の中でストレスなく、本当に選んでできるようなものをやるか、という感じですね。
──引退するとき、セカンドライフへの不安はありましたか?
糸井:めちゃめちゃありました。野球しかやったことがなかったので、野球がなくなるイコール、もう何もできないんじゃないかって。本当に僕も引退したときはそう思いましたし、「これはもう、不幸しかないんじゃないか」ぐらいまで思っていました。でも、幸いというか、いろいろ声を掛けていただいて。僕も断らずにいろいろやっていく中で、いろんな発見があって。それまでは野球の中での付き合いしかなかったんですけど、野球以外のいろんなつながりができたり、いろんな関係性ができたり。人との関係性って、すごく重要なんだなというのを感じましたし。まだ引退して4年目ですけど、今はすごく充実しています。
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