
土台はできた。問われるのは、その先だ
特集のテーマは「循環を、日本から」。大量に作り、売り、捨てる——そのリニア型のモノ作りを、日本のファッション産業は循環型へと変えられるのか。アパレル、繊維商社、小売りなど業界48社に独自のアンケートを実施し、経済産業省と環境省への取材、欧州のデジタル製品パスポート(DPP)の解説、融資の現場の声も交えて、その現在地を確かめた。見えてきたのは、企業が循環に取り組むときの、およそ決まった順番だ。まず素材の置き換えに苦労し、この1年で回収の仕組みが大きく進んだ。次は、集めたものをどう再生するか。そして、それを回し続ける力として、人と地域が浮かび上がる。素材、回収、再生、人、地域——領域ごとの温度差が、業界の現在地を映す。表紙のモデルは、廃漁網の回収を約15年続ける銚子(千葉県)の漁師。循環は、誰かが動くところから始まる。(この特集は「WWDJAPAN」2026年9月28日号からの抜粋です)