長く、そして過酷になった日本の夏は、もはや一部の対策では乗り切れない。暑さ対策はアウターやインナーといったウエアにとどまらず、日焼け止めや汗ふきシート、クールシャンプー、日傘、さらには寝具やハンディファンまで、身につけるものから生活空間へと広がっている。本特集では、こうした多層化する製品群を「サマーテック」と定義し、今夏注目のアイテムを一挙に紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2026年4月27日&5月4日合併号からの抜粋です)
長い夏を涼しくする「ビオレ」旋風!
日焼け止めの売り上げは22年比で2.2倍に
記録的猛暑が常態化する中、ビューティと日用品の役割も大きく変わり始めた。その最前線にいるのが、花王の主力ブランド「ビオレ(BIORE)」だ。
1980年に洗顔料のブランドとして誕生した「ビオレ」だが、この数年は日焼けなどの猛暑対策商品が急成長してきた。ヒットアイテムを連発していることに加え、「日焼け止めや汗ふきシートなどの猛暑対策アイテムは、年間を通じて売れるようになった」と指摘するのは、「ビオレ」を率いる小林達郎・花王スキンケア事業部ブランドダイレクターだ。「暑く、長い夏」の変化に合わせて「ビオレ」も巧みに商品開発とマーケティングをチューニングし、従来は3〜8月に行っていたマーケティング活動も現在は2〜10月に実施。商品も保湿やトーンアップ効果などの商品を拡充。10年前には特定の月にピンポイントで山を作っていた売り上げも、コア期間の4〜8月にかけて常に高い売り上げを維持するようになった。
「ビオレ」のサマーテックアイテムの柱は、日焼け止めの「ビオレUV(BIORE UV)」シリーズ、汗ふきシート&ミストの「ビオレゼロ(BIORE ZERO)」の2つ。「ビオレUV」は、日焼け止め市場で5年連続売り上げNo.1を獲得。今年も付け心地の軽さと化粧崩れしにくさを両立したクリームタイプの“呼吸感ベールUV”という大型商品を2月から投入し、すでに160万本を出荷した。小林ブランドダイレクターは「ユーザーの暑さ対策も多様化している。帽子やマスク、アームカバーと日焼け止めを併用する人も増加する一方で、日差しの強さからしっかりと身を守れる実感を重視するニーズもある。これらの両立を目指したのが“呼吸感ベールUV”だった」という。
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